日本国内では意外に知られていないことだが、日本のヴィジュアル系バンド達が、ロックの本場であるヨーロッパとアメリカで、イチローやゴジラに負けない活躍を続けている。これはオーバーな表現でも何でもない。 日本の大物ミュージシャンが海外へ進出して成功した例は、残念ながらほとんどない。聖子も、ドリカムも、久保田利伸も、宇多田ヒカルでさえも、アメリカは全く認めてくれなかった。アメリカ人は、アジアの音楽を頑なに受け入れないのだとさえ思われていた。ところが、すでに日本ではブームが去った感のあるヴィジュアル系が、今ごろになって海外でブレイクしているというのだから、これは驚きに値する。 ここ数年、欧米の若者の間では日本のアニメが大流行しており、ヴィジュアル系のバンドが注目されるようになったきっかけもその流れであった。美しく奇抜なルックスと、過激なサウンドの日本のバンド達は、現地では「ショックロック」と