「情報公開制度」を利用し、昼は普通のサラリーマンでありながら、政権の数々の疑惑をつかみ、報道機関にスクープを提供してきた陰の立役者が、“開示請求の鬼”の異名を持つWADAさんだ。WADAさんは2020年9月、日本全国に散らばる“同志”と集い、「開示請求クラスタ」という組織を立ち上げた。メンバーはSNS上で出会い、「会ったこともなければ、本名すら知らない」(WADAさん)という20人弱の精鋭で構成されている。 情報公開制度とは、民主主義の根幹である国民の「知る権利」を保障し、誰もが自由に国や自治体が持つ情報にアクセスできるべきという考えから、2001年に情報公開法が施行されて生まれた制度だ。インターネットでも簡単にダウンロードできる「開示請求書」に記入し、手数料を払って送れば、手続きは完了。原則30日以内に開示の可否が決定され、コピー代やスキャン代を払えば、資料を受け取れる。 スウェーデンで
