文化庁が発表した「国語に関する世論調査」では、事実上の誤用の割合が本来の使い方を上回り、“市民権”を得ている実態も浮かび上がった。 調査では、「にやける」を本来の「なよなよとしている」という意味で使っている人が14.7%だったのに対し、「薄笑いを浮かべている」と答えた人は76.5%に達した。 慣用句についても、「本心でないうわべだけの巧みな言葉」を、本来の「舌先三寸」と答えたのは23.3%だったのに対し、本来でない「口先三寸」は56.7%。「快く承諾すること」も、本来の「二つ返事」が42.9%だったのに対し、「一つ返事」は46.4%で、本来の使い方をする人の方が少数派だった。 「ふだんの言い方」について、「1歳上」を「1コ上」と言う人は56.9%、「腹が立つ」ことを「むかつく」と言う人も51.7%で、くだけた表現が浸透。「のんびりする」を「まったりする」と言う人も29.0%いた。「しっかり