世の中には神様からいくつも与えられた人がいる。 でも私はそうではない。 そう自覚したのは小学2年生の頃。遅くはなかったと今でも思う。 同じクラスの子たちは与えられた側の人だった。 誕生日に親からプレゼントをもらったとか、 夏休みにディズニーランドに連れて行ってもらったなんて聞いた日には、 羨ましくて羨ましくて仕方がなかった。 私はどうか?学校の成績は良い方だったけれど、見た目がよくない。 男子から「ブス」「キモい」、女子からは陰口を叩かれていた。 すれ違えば聞きたくもない言葉を吐き捨てられた。 与えられた側ではないと、気がつかないわけがなかった。 そして親からもらえなかった。 妹ができて、私は3歳で親から名前で呼ばれなくなった。 長女の私は、呼ばれるときは「おねえちゃん」だった。 私は母親のおねえちゃんではないのにといつも思っていた。 私は一人の人間でも家族の一員でもなくて、 家事をして弟