【新華社上海】「空高くそびえる木には根がある、山を流れる水には源がある」――。中国人の姓は先祖代々受け継がれた、血縁関係を伝承する「生きた化石」。科学的に研究する価値があると専門家は指摘する。 中国科学院の姓名研究専門家、袁義達氏の研究によると、現代の中国人の名字の分布は、遺伝子の分布とほぼ一致しており、名字の伝承の安定性と連続性が分かる。北方系、南方系の漢族の遺伝子の構造上の違いは、南方系漢族と南方の少数民族、あるいは北方系の漢族と北方の少数民族との遺伝子の違いよりも大きく、その境界線は通常言われている長江ではなく、福建省の武夷山にある。 また、数千種類ある珍しい名字はその地域の特性を表しており、多様性のある中国人の遺伝子庫の中で最も隔離された遺伝子を持つ人々だということになる。一方で、中国の総人口の85%を占めるよくある名字100種の分布は、国内で確認された数十種の疾病分布と重なる