警察庁は12日、日本を含む14カ国の警察当局による共同捜査で、国際的なハッカー集団「8Base(エイトベース)」の幹部とみられるロシア国籍の男4人が逮捕されたと発表した。この集団は身代金要求型コンピューターウイルス(ランサムウエア)の「Phobos(フォボス)」の一種を使い、各国の公共機関や企業にサイバー攻撃を仕掛けた疑いが持たれている。 共同捜査を主導した欧州刑事警察機構(ユーロポール)の発表によると、逮捕されたのはいずれもロシア国籍のロマーン・ベレジュノーイ容疑者(33)、エゴール・ニコラエヴィチ・グレーゴフ容疑者(39)ら4人。滞在していたタイで9日、同国警察が身柄を確保した。犯行に使われるなどした27台のサーバーも停止した。 世界の400以上の企業や団体が標的とされ、日本では企業や自治体から印刷業務を請け負っていた情報処理サービス会社「イセトー」(京都市)も被害を受けたとみられる。
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