2004年のリリースから20周年のアニバーサリーを迎えた今年、スクエアプッシャーの人気作『Ultravisitor』がリイシューされた。超絶技巧の演奏と緻密なエディットを通じて、打ち込み/生演奏、スタジオ/ライブといった境界線をかき乱す意欲作であり、“Iambic 9 Poetry”や“Tetra-Sync”といった人気曲を収録し、ファンからの支持も根強いアルバムだ。 そんな本作をスクエアプッシャーのキャリアを決定づけた作品として熱烈に推すのが、クラムボンのミトだ。以前、『Be Up A Hello』リリース時にスクエアプッシャーの音楽についてインタビューを受けた際には、少なくない紙幅を『Ultravisitor』の話に割いていたほど。今回のリイシューにあたって、本作との出会いからその音楽的なユニークさ、そして今回のリマスターの持つ意義に至るまで、より深く本作について話を聞くことにした。