すでに劇場公開は開始されていたものの観に行っていなかった映画『ゆれる』を渋谷シネ・アミューズで観てきました。ちなみに渋谷シネ・アミューズでは本日から公開開始で立見もでる超満員。監督は映画『蛇イチゴ』の西川美和監督。 蓮實重彦先生がトークで仰っておりましたが、映画を観て語る一つの方法として「一連の作品の中で偏執的に繰り返されている『同じもの』」を考えることがあるとのことですが、今回『ゆれる』を観ることで西川監督が繰り返し描くものが幾つか見えたように思います。ひとつは「(外面上はともかく内実は崩壊しかけている/している)家族」「そこに残りし者と出て行った者の対比」そして「森の中での当事者しか知らない出来事」。物語は「出て行った者の帰還」から始まり、登場人物が何かを失い何かを得て収束するという構造でした。 僕は最初の車から見える外の風景にすぐにやられてしまいました。あれこそ現代日本の地方の風景。
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