イギリス下院が、キャメロン政府が提案したシリアへの軍事行動を容認する決議案を反対285、賛成272で否決した。 この決議が否決されたことにより、決議案を提出したキャメロン首相が「議会に従う」と明言し、イギリスの軍事介入はなくなった。 すばらしい。 いやいや、シリアへの軍事行動を否定したことをほめているのではない。 イギリス下院は、定数650のうち、与党が364議席と与党が多数を占めている。その状況の中で、政府が提案した決議が否決されるということをほめているのだ。 議院内閣制のもっとも基本的なルールは、「内閣(政府)は連帯して責任を負う」ということであり、つまりそれは「与党は内閣と連帯して責任を負わない」ということだ。 今回の決議案には、閣僚からジュニアミニスターまで、日本でいう政務三役に当たる役職についている下院議員はすべて賛成したはずだ。 政府の一員でありながら、政府の方針に反対すること