映画『ブルー・ゴールド 狙われた水の真実』公開を記念して、渋谷アップリンク・ファクトリーにて水問題の調査・研究に長く取り組むアジア太平洋資料センター理事の佐久間智子氏と、バーチャル・ウォーター研究の第一人者である東京大学教授の沖大幹氏によるトークショーが行われた。 映画の上映後に行われたこの日の講演は、日本での水の安全に関する意識の高さを象徴するように、バーチャル・ウォーターという概念について、そして水の権利についてお二方が持論を展開し、終盤には参加者との質疑応答も活発に交わされた。 640億立方メートルの水を輸入している日本 沖大幹(以下、沖):日本が輸入している主要な食料として小麦や大豆とうもろこし、大麦といったものがあります。輸入するのではなく、もしそれを日本で作ったとしたとしたらどのくらい水が必要だったのでしょうか。実は、とうもろこしや小麦だとだいたい2,000倍くらい、1キログラ
