さて、今日は「物乞う仏陀」の文庫版で収録したハンセン病の話についてご説明します。 この話は、単行本の刊行の際にも用意されていました。 しかし、その中の一部の記載が問題になったのです。文庫版でも削ってありますが、僕がハンセン病の村にいった時に、患者たちの子供にも少なからず同じ病気の人が含まれていたのです。 しかし、今のハンセン病の建前では、ハンセン病は基本的に感染しないものとされています。 (詳しいことは専門書などをご覧ください。ここらへんは非常にデリケートで複雑な問題ですので) そのため、もし実際にハンセン病患者の子供に患者が含まれていたとしても、ノンフィクションといえどそれを書くのはマズイだろいう、という判断になったのです。 それでこの原稿は初めの段階で用意されていたにもかかわらず、まるごとカットということになりました。 万が一「出版さしどめ」なんてことになった日には目も当てられませんか
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