高潮被害が相次いだ台風21号では、大阪市港区の大阪湾で4日午後2時18分、過去最高レベルの3メートル29(速報値)の潮位を観測した。台風の「危険半円」と呼ばれる領域が大阪湾付近を通過したため、大量の海水が湾岸に吹き寄せられ、異例の高さの高潮が発生したという。 台風は中心に向かって反時計回りに風が吹き込む。進行方向に向かって右側では台風の移動速度も加わり、より強い風が吹くことから危険半円と呼ばれる。 気象庁によると、台風21号は大阪湾の西側を時速50~60キロ・メートルで北上。このため危険半円は大阪湾を直撃し、関西空港では午後1時38分、観測史上1位となる最大瞬間風速58・1メートルの猛烈な風が吹いた。