卒業アルバム(卒アル)の写真などを生成AIで性的な画像や動画に加工する「ディープフェイクポルノ」の被害が国内外で広がっている。特に卒アルに掲載された生徒の個人写真が加工素材として狙われ、SNSなどで拡散されるケースが目立つ。少子高齢化で卒アルへの個人写真掲載が定番化している中、こうした事態を受けて、載せない学校が増える可能性も出てきた。 求められる流出対策 「卒アルは(生徒の在学を証明するツールでもあり)、卒業生の個人写真を載せてこそ意味がある」 東京都葛飾区で50年以上、卒アル制作を担ってきたキョーコロの柏木和也取締役はこう強調する。現状、同社と取り引のある学校では卒アルに個人写真の掲載を取りやめる動きは顕在化していないと話す。 ただ、個人情報流出の不安に加え、不登校の生徒が増えていることもあり、地域や学校によっては卒アルに個人写真の掲載を取りやめる動きもにわかに散見されるという。 同社