特に目玉とされていたのが「結婚学校」と呼ばれる、若者向けに結婚や出産にまつわる情報を発信する施設だ。日本のメディアとして初めて内部を取材すると、さっそく出迎えてくれたスタッフは「前向きに報道してほしい。国が重視する重要な宣伝だ」と口にした。 その言葉を裏付けるように、施設に入るとすぐ習近平国家主席による“重要記述”と題した文章が掲げられていた。人口を増やすことの重要性を説いた上で、国の政策として「子づくりの社会的価値を尊重する」「年齢に応じた結婚と子育てを推奨する」などの言葉と列挙されている。 奥へ進むと、国の政策に関するクイズや主張が並んでいた。「20代は精子と卵子の黄金活躍期だ。この年齢で生まれた子供は他の段階より脳や体の発育が一層、優れている」「高齢化と少子化が加速しているので、国は3人産むことを提唱している」などと主張していて、結婚の素晴らしさを説く訳ではなく、早く子供を産むよう強