JR紀勢本線の紀伊田辺駅に下り列車が到着すると、リュックサックを背負った外国人が、一人また一人とホームに降りてくる。改札を出てほぼ全員が向かうのが、駅舎の隣にある一般社団法人「田辺市熊野ツーリズムビューロー」だ。世界文化遺産の「熊野古道」の入り口として知られるこの場所で、外国人観光客向けの情報提供や宿泊の手配を行っている。 オランダから来たという男性の一人客は、バスの乗り方やホテルの場所をスタッフに教えてもらい、安心した表情で目的地に向かっていった。 田辺市熊野ツーリズムビューローは、全国各地の観光担当者が視察に訪れる「先進地」でもある。それは、外国人の視点を取り入れて受け入れの体制を築いてきたからだ。キーパーソンになったのは、カナダ生まれのプロモーション事業部長、ブラッド・トウル氏だ。 同氏は、ALT(外国語指導助手)として地元の公立学校で働き、熊野古道に魅せられて観光に携わるようになっ
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