Last update: 15/06/2002 はじめに 僕は,最近よく若い音楽家の打ち込み作品を聴く機会があります.いまでは機材も一昔前に比べるとずいぶん安価になって,きらびやかなストリングスやゴージャスなパッド,リアルなギターやピアノを入れてくる人も多く,またローファイで太いキックやアナログシンセのシミュレーションなんかも実によく出来ていてあんぐりと驚嘆させられます.一方で,年寄りの冷や水かも知れないけど(爆)ひとつどうしても気になることがあった.それは,「目に見える」部分だけを作り込んでいる人が多いということ.たとえば聴かせたいと思うメロディの後ろにはコードとリズムしか入っていなかったりして,せっかくのメロディがいたく可哀想に思えてきます. 音楽を料理に譬えるならば,下ごしらえの部分に手を抜いているとしか思えません.或いは,映画や小説に譬えようか・・・ひとつの物語が進行しているときに