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「人間50年〜」と謡ったのは織田信長ですが、私たちは今や人生100年時代に突入しようとしています。 これは動物界でもトップクラスの長さになりますが、それでも私たちがまったく敵わない動物がいます。 「ニシオンデンザメ」です。 彼らの寿命は平均でも250年、最長だと512歳の個体が見つかっています。 512歳だと生まれは1500年の初めになりますから、1534年生まれの信長より年上なわけです。 「どうしてニシオンデンザメはそんなに長生きできるのか?」これは生物学者にとっての大きな謎でした。 そんな中、英マンチェスター大学(UoM)がその長寿の秘密の一端をついに解明したと報告。 それによると、ニシオンデンザメは代謝が年齢でほぼ変化しておらず真に不老の状態にあったようです。 この研究は2024年7月2日から5日にかけてプラハで開催された生物学会『Society of Experimental Bi
先延ばし癖がある人ほど、気を楽に持つといいかもしれません。 東京大学大学院 総合文化研究科はこのほど、自分の未来に対して「今よりストレスが増えることはない」と楽観的な人は、深刻な先延ばし癖が少ない傾向にあることを発見しました。 先のことを重く考えすぎないことが、先延ばしを改善するヒントとなりそうです。 研究の詳細は2024年5月30日付で科学雑誌『Scientific Reports』に掲載されています。
うつ病治療のスタンダードが大きく変わるかもしれません。 うつ病は現在、精神療法や薬物治療が一般的ですが、すぐに効果が現れなかったり、副作用が出るなどの問題があります。 しかし名古屋大学大学院 医学系研究科はこのほど、患者にヘッドバンドを装着して、そこから超低周波磁場を発生させることで、うつ症状の改善が見られたことを発表しました。 治療効果はわずか4週目から現れ、さらに人体への有害な作用も見られなかったとのことです。 研究の詳細は2024年3月26日付で科学雑誌『Asian Journal of Psychiatry』に掲載されています。
人類はコンピュータやGPSが発明される前から、太陽・月・星の位置、時刻、航海中の現在位置を知ることができました。 そしてそれらを測定するための「アストロラーベ」と呼ばれる特殊な天体観測器も存在しました。 これは古代の天文学者や占星術者たちに広く使用されてきたもので、「ある種のアナログ計算機」だと言えます。 現在では、その精巧さや美しい見た目から、工芸品として高い人気を誇ります。 これまでに数多くのアストロラーベが作られてきましたが、最近、フランスの「ミディ=ピレネー天文台(OMP)」に所属する天文学者エマニュエル・ダヴースト氏は、アストロラーベのパーツを分析することで、製造年代を特定することができました。 研究の詳細は、2023年11月29日付で、プレプリントサーバ『arXiv』にて発表されています。 製造年代まで知ることができる「古代の機器」とは、いったいどのようなものなのでしょうか。
Netflixで実写化もされ、注目を集めているONE PIECEですが、作品の中に登場する海賊、黒ひげ(マーシャル・D・ティーチ)のモデルとなった海賊が実在していたことはご存知でしょうか。 その名は「エドワード・ティーチ」。 17世紀から18世紀初頭にかけて、カリブ海や大西洋沿岸を荒らし回った悪名高き伝説の大海賊です。 そんな黒ひげが乗っていた海賊船「アン女王の復讐号(Queen Anne’s Revenge)」は、1996年に海底から発見され、考古学者たちが調査を続けています。 船からはこれまでに数多くの遺物が回収されていますが、その中でも目を引くのが、船医が病気の海賊たちに使用したと思われる、医療器具の数々です。 しかし、これらは普通の医療器具だけではありませんでした。 中には今のように医療が進んでいなかった時代ならではの、ゾッとするような医療器具が含まれていたのです。 一体、どのよう
「ウィルスなんて、酒で消毒してやるわぃ!」とは、威勢の良い酒飲みが得意とするセリフですよね。 「そんなん無理っしょw」と切り捨てるのはちょっとお待ちを。「酒飲んで消毒」は、まったくの間違いではないようです。 アルコールと酸が混ざることで殺菌効果が強まることを、高知大学の研究チームが明らかにしています。 アルコール度数が低い酒でも、胃酸と混ざることによって、細菌を死滅させることができるそうです。 研究を主導した松岡教授は「酒で消毒」について「酒飲みのざれごととは言い切れない」と述べています。 研究の詳細は、2021年6月3日付の『Microbiology Research International』誌に掲載されています。
空から舞い降りる白い雪。 その一粒一粒を拡大してみると、シンメトリックで美しい結晶になっているのはご存知でしょう。 どうしたらこんな宝石のような形になるのか、不思議で仕方ありません。 まさに自然の神秘を感じさせる現象です。 では、雪の結晶はどうやって生まれるのか。結晶にはどんな種類があり、その形状は何によって決まるのか。 また、これまでに確認された最も大きな結晶はどれくらいなのか。 ここでは「雪の結晶」にまつわる科学について紹介します。
うつ病は、日常生活に支障が出るほどの強い気分の落ち込みや倦怠感が続く精神疾患です。 患者数は世界的に増加傾向にあり、日本でも過去20年で倍増し、今では100万人を超えています。 さらに追い討ちをかけるようにコロナパンデミックが発生し、若者や失業者の間でも患者数が急増している深刻な状況です。 そんな中、東京都市大学の研究チームは、毎日お風呂に入ることでうつ病の発症リスクが低下する可能性を発見しました。 入浴には数多くの健康メリットがありますが、うつ病の予防にも効果があるのかもしれません。 研究の詳細は、2023年7月24日付で学術誌『The Journal of The Japanese Society of Balneology, Climatology and Physical Medicine』に掲載されています。
あらゆる気体を色付きで見れるようです。 日本の国立研究開発法人物質・材料研究機構(NIMS)は、特殊なチューブ内を通すだけでどんな気体であっても可視化して種類を識別できる仕組みを開発した、とのこと。 これまで気体の可視化や識別には高価な機材や化学物質が必要でしたが、新たに開発された装置はガラスに熱処理したシリコンの一種(ポリジメチルシロキサン)を張り付けただけという極めてシンプルな構造をとっています。 研究者たちは、開発された簡易な装置は気体の種類を選ばずに可視化や分析が可能であり、さまざまな用途へ利用できると述べています。 しかし、ガラスにシリコンを張り付けただけの構造が、どうして気体の識別ができるほど鮮やかな色をうみだせるのでしょうか? 研究内容の詳細は2022年11月17日に『Advanced Science』にて公開されています。
犯行現場の「猫の毛」から人間のDNAを採取できると判明!犯行現場の「猫の毛」から人間のDNAを採取できると判明! / Credit:Canva . ナゾロジー編集部DNA検出技術の進歩により、ほんのわずかな痕跡から個人を特定できるようになってきました。 先日の「餃子の王将」の元社長殺害の容疑者逮捕においても、事件現場に落ちていたタバコに含まれていた唾液中のDNAが、重要な役割を果たしたと発表されています。 人間の体は数十兆個もの細胞から成っている細胞の塊であり、その1つ1つの細胞の中には人間の全DNAを収めた核が存在しています。 そのため人間から落ちた髪の毛や体の表面からこぼれ落ちた小さな皮膚細胞などに含まれるDNAから持ち主を特定することが可能になっています。 さらにドアノブやグラスに触れただけでもDNAを残してしまう場合があり、タッチするだけでDNAが検出できることから、これらの痕跡は
顔が魅力的な女子学生はオンライン授業で成績が下がると判明!顔がいい女子生徒はオンライン授業で成績が下がると判明! / Credit:Canva . ナゾロジー編集部これまでの研究により、外見だけで、人生の成功をある程度まで予測できることがわかってきました。 積み重ねられた研究結果は、魅力的な人々は子供時代から学校の成績が高く、大人になってからは高い賃金を得て、結婚後にはより沢山の子供を作り、犯罪行為に関与する可能性が低くなると示しています。 もちろん、魅力的な人が必ずしも成績が良かったり高収入だったりするわけではありません。 しかし調査規模が大きくなるにつれ、魅力はさまざまな好ましい結果と相関していることが明らかになってきます。 この効果は「美しさのプレミア」として知られており、心理学において大きな研究テーマとなっています。 しかし美しさのプレミアがどんな仕組みで発生するかについては、まだ
オスだけを狙って殺す細菌タンパク質を発見!オスだけを狙って殺す細菌タンパク質を発見! / Credit:Canva「ボルバキア」は昆虫の半数以上に感染していることが知られている「最も成功した寄生者」と言われています。 成功の秘訣は、性システムのハイジャックでした。 これまでの研究により、ボルバキアが感染すると宿主には①オス殺し、②オスからメスへの性転換、③メスだけでも生殖できる単為生殖能力の獲得④ボルバキアに感染した卵子しか精子が受精しなくなる細胞質不和合など、4種類の変化が起こることが知られています。 これら4種類の変化は性システムのハイジャックによって発生しており、どの場合でも感染したメスを増やす方向に働きます。 ボルバキアは細胞内部に感染するタイプの寄生者であり、通常感染の他に卵子に紛れ込むことで母から子へと遺伝子のように伝染することが可能です。 そのためボルバキアは感染した種内でメ
”人間”を正しく定義するのは難しいですが、他の動物と最も大きく違う点は「火を使う」ことでしょう。 火を操る技術は人間の特権であり、そのおかげで私たちは自然界で一歩抜きん出た存在となり得たのです。 そしてこのほど、イスラエル・テルアビブ大学(Tel Aviv University)、英ロンドン自然史博物館(NHM)らの共同研究により、ヒト属が火を使って料理をした最古の考古学的証拠が発見されました。 研究者によると、イスラエルのゲシャー・べノット・ヤーコブ(Gesher Benot Ya’akov)遺跡にて、約78万年前に大型のコイ科魚類を加熱した証拠が見つかったという。 これまでの記録は、アフリカで見つかった約17万年前のデンプン質の植物を加熱した痕跡が最古でしたが、今回はそれを60万年も遡る結果となりました。 研究の詳細は、2022年11月14日付で学術誌『Nature Ecology a
浮くうんちと沈むうんちがある理由を科学的に解明! / Crerdit:Canva . ナゾロジー編集部かつて、うんちの浮沈は脂肪分の量によって決まると考えられていました。 確かに脂肪は水よりも比重が軽いため、うんちに含まれる脂肪が多ければ、水に浮かせることが可能になります。 しかし脂肪を多く含む「脂肪便」の多くは、脂肪をとりすぎたり、膵臓がんなどが原因で膵臓から分泌される脂肪分解酵素が出にくくなるために発生します。 一方、全く健康であっても10~15%の人は常に浮くうんちを生成することが知られており、健康問題とうんち浮沈の実態は矛盾していました。 ですが今から50年ほど前の1972年、ミネソタ大学病院の2人の医師の何気ない会話がキッカケで事態は大きく動き始めます。 1970年代の初頭、ミネソタ大学病院の消化器系内科医であるドゥエイン氏は同僚であるレヴィット氏に「自分のうんちが常に浮いている
自閉症は一種のスキルなのかもしれません。 英国のエッジヒル大学(Edge Hill University)で行われた研究によれば、自閉症の人はマンガキャラの感情を目から読み取る能力が、健常者よりも優れていることが判明した、とのこと。 これまで自閉症の人は他人の感情を認識できない精神的に「盲目」な状態にあると考えられてきましたが、擬人化された対象にかんしては、常人を上回る感情認識能力を発揮するようです。 研究内容の詳細は『Autism Research』にて公開されています。 Autistic people outperform neurotypicals in a cartoon version of an emotion recognition task https://www.psypost.org/2022/11/autistic-people-outperform-neurotyp
マメ科植物の「オジギソウ(学名:Mimosa pudica)」は、刺激を与えると、対になった葉をパタパタと閉じていきます。 その様子がまるでお辞儀をしているように見えることから、この和名が付けられました。 一方で、オジギソウが「どのように葉っぱを動かすのか、何の目的で葉を閉じるのか」は解明されていませんでした。 そこで今回、埼玉大学大学院 理工学研究科のチームは、蛍光技術などを用いて「おじぎ運動」を引き起こす化学シグナル分子を可視化。 その結果、オジギソウは葉が傷つけられると、全身にカルシウム(Ca2+)・電気シグナルを高速で伝達して葉を閉じることが明らかになりました。 さらに、そこには昆虫の食害から身を守る目的があったようです。 研究の詳細は、2022年11月14日付で科学雑誌『Nature Communications』に掲載されています。
巣から旅立ったシロアリたちの一部は同性カップルを作る巣から旅立ったシロアリたちの中には同性カップルを作るものがいる / Credit:OIST,シロアリ―生き残りをかけた同性カップル誕生の秘訣上記の写真を見て白くないじゃんと思った人もいるかもしれませんので、最初に今回対象となるヤマトシロアリについて説明します。 シロアリとは別に必ず身体が白い昆虫というわけではありません。ヤマトシロアリの体色は黒色です。 またシロアリは名前にアリと入っていますが、アリの仲間ではなくゴキブリの系統に属する昆虫です。 シロアリと言いつつ、白くもなくアリでもないので注意しましょう。 ただ、シロアリはアリやハチと同じく社会性のある昆虫で王や女王がおり、恋の季節になると巣を飛び立ち結婚相手を探して新しいコロニーを築きます。 結婚相手がみつかったシロアリ(ヤマトシロアリ)たちは、上の図のように、前後(メス前・オス後)に
中国にとって国境紛争は狙って起こすもののようです。 米国ノースウェスタン大学で行われた研究によれば、中国がインドに対して起こす国境紛争はランダムに起こる偶発的なものではなく、ゲーム理論にもとづいて中国が勝利するよう戦略的に計画されていたことが判明した、とのこと。 また研究では、紛争頻度の分析から中国が最も重視する4カ所の戦略的重要地点が特定されており、この4カ所は中国が建設した要塞の位置と一致していました。 研究者たちは中国が使用しているゲーム理論を理解することで、より効果的な対処が可能になると述べています。 いったい中国が採用していたゲーム理論とは、いったいどんなものだったのでしょうか? 研究内容の詳細は2022年11月10日に『PLOS ONE』にて公開されています。
ウミガメ型の海上移動都市「パンゲオス」海上を航行するウミガメ型都市 / Credit:pangeosyachtラッザリーニ氏がデザインした水上都市「パンゲオス」は、最大6万人を収容して海の上を移動できます。 ウミガメ型のユニークな見た目をしており、全長550m、最も広い前肢のヒレ部分は、660mにもなります。 東京ドームの幅が約216mであることを考えると、パンゲオスがどれほど巨大か理解できますね。 実現すれば「世界最大の船」になる / Credit:Lazzarini Design(YouTube)_Pangeos the Terayacht(2022)当然、一般的な大型客船とは比較にならないほど大きく、実際に建造されるなら「世界最大の船」となるでしょう。 この「パンゲオス」という名称は、2億年以上前に存在していたとされる超大陸「パンゲア大陸」から取られました。 パンゲア大陸の分裂 /
日本には「猫なで声」という言葉があり、「ネコが媚びるときのように使う声」や「ネコをなつかせるために人間が使う声」という意味があります。 海外にはこういった慣用句はないものの、ネコに話しかけるとき声音が変わるというのは世界的によくあることであるようです。 今回はネコになついてもらうための「猫なで声」に関してパリ・ナンテール大学のシャーロット・ド・ムーゾン氏らが発表した興味深い実験結果をご紹介します。 Discrimination of cat-directed speech from human-directed speech in a population of indoor companion cats (Felis catus) https://link.springer.com/article/10.1007/s10071-022-01674-w How’s my kitty? Ac
アルファベットの発明は紀元前1800年頃まで遡り、イスラエルの古代民族「カナン人」によって使用され始めました。 このカナン人の文字体系(以下、原カナン文字)は、今日世界で使われているほぼ全てのアルファベットの原型となっています。 一方、原カナン文字の発見例はきわめて稀であり、過去に断片的な単語が見つかっているに過ぎませんでした。 しかしこのほど、イスラエルのエルサレム・ヘブライ大学(HUJ)らの研究により、約3700年前の象牙の櫛(くし)の表面に、意味の通った原カナン文字の文章がついに発見されたのです。 研究者いわく「これはカナン人が書いた文章を世界で初めて目にした瞬間である」とのこと。 その記念すべき最初の文章は「私の髪と髭からシラミを取り除きたまえ」でした。 研究の詳細は、2022年11月9日付で学術誌『Jerusalem Journal of Archaeology』に掲載されていま
鬼の居ぬ間に食事を済ませていた…クヌギの樹液場には多種多様な昆虫たちが集まりますが、その顔ぶれは昼と夜とで大きく異なります。 昼間に姿を見せるのはチョウ類やカナブン、ハチの仲間です。 中でもオオスズメバチは、圧倒的な戦闘力でヒエラルキーの頂点に君臨し、他の昆虫を追い払って樹液場を独占します。 他方で夜間に集まるのはカブトムシやクワガタ、ガの仲間です。 この中では、最もサイズが大きく丈夫な体を持つカブトムシがやはり有利な地位を占めています。 それでは、昼の王であるオオスズメバチと夜の王であるカブトムシが遭遇したら、どうなるのでしょうか? この疑問に答えるべく、研究チームは山口県内のクヌギ林にて、樹液場に集まるカブトムシを観察。 すると明け方の5時頃に、数匹のオオスズメバチが樹液場にやって来て、カブトムシの脚に噛みつき、次々とクヌギから剥ぎ落としていったのです。 早朝の5時9分〜14分の間にカ
中世ヨーロッパで最も陰惨な戦争の一つとされる「ゴットランドの戦い(the Battle of Gotland)」。 そこで壮絶な死を遂げた男性の顔がこのほど、ブラジル人3Dデザイナーのシセロ・モラエス(Cícero Moraes)氏の手により復元されました。 男性の頭蓋骨には、アゴの左側から口、鼻にかけて斜めにザックリと穴が空いており、これが調査の結果、手斧による一撃で付けられた可能性が示されました。 また、リアルな傷跡と生前の顔の復元により、戦争の悲惨な実態が明らかにされています。 ゴットランドの戦いとは一体どんな争いだったのでしょうか? 研究の詳細は、プレプリントが2022年10月30日付で3Dコンピュータグラフィックス専門誌『OrtogOnLineMag』に公開されています。 Medieval fighter may have died with an ax ‘stuck in hi
母親にとって子どもは、我が身に変えても守りたいもの。 しかし自然界には、お腹を痛めて産んだ子を栄養分に変える鬼母がいるようです。 米セントラル・ミシガン大学(CMU)の研究チームはこのほど、口の中で卵を孵化・保育する習性を持つ魚「シクリッド(Cichlid)」が、平均して40%の子どもをそのまま食べていることを発見しました。 一見すると、この行動は”繁殖のルール”に反しているようですが、なぜ母親はわざわざ産んだ子を食べてしまうのでしょう? 研究の詳細は、2022年11月9日付で科学雑誌『Biology Letters』に掲載されています。
幹細胞技術で輸血液不足を緩和できるかもしれません。 英国の国民健康保護サービスの血液と移植部門(NHSBT)で行われた研究によれば、世界ではじめて実験室で培養された赤血球が人間に輸血された、とのこと。 輸血に使われた赤血球は献血で得られたものとは違い、ヒト幹細胞から人工的に製造されたものでした。 研究者たちは赤血球の人工培養技術が確立されれば、定期的な輸血を必要としている患者たちに、より低いリスクで赤血球を提供できるようになると述べています。 臨床試験の詳細は2022年11月7日にNHSBTのホームページにて公開されています。
しじみ汁の白濁は「タンパク質」が原因だった研究チームはまず、どのような物質がお湯を白く濁らせるのかを理解すべく、白濁の原因物質の大きさを計測しました。 その結果、100kDa(キロダルトン)以上の比較的大きい物質であることが判明しています。 ※ ダルトン(Da)とは、主に原子や分子のような微小な粒子の質量を表すための単位を指す。 質量数12の炭素原子(12C)の12分の1を1ダルトンとし、その1000倍が1キロダルトン(kDa)となる。 そこで、電子顕微鏡を使って白濁物質を観察したところ、しじみを煮た汁の中には「大きな塊」があることがわかりました。 しじみ汁を電子顕微鏡で観察した像 / Credit: 島根大学 – しじみをお湯で茹でるとスープが白く濁るのは、いったいなぜ?(2022) 大きな塊(=高分子)であれば一般に、タンパク質と考えるのが普通です。 しかし、タンパク質は熱を加えると性
性風俗レビューサイトの書き込みが、科学に昇華しました。 静岡大学で行われた研究によれば、性風俗のレビューサイトに書き込まれている情報をもとに、全国規模の性接触ネットワークを構築し、その特徴を解析することに成功した、とのこと。 研究では男性レビュワーたちの遠征状況を可視化したマップも作成され、いくつかの都道府県同士が強いつながりをもっている様子が示されただけでなく、人口規模の小さな県(和歌山県や石川県など)であってもネットワークの重要なハブとして機能していることが判明しました。 新型コロナウイルスの蔓延において「夜の街」の重要性がたびたびクローズアップされてきましたが、今回の研究によって感染経路などの理解が進むと期待されます。 研究内容の詳細は2022年11月3日に『PLOS ONE』にて公開されました。
深海には、いまだ人目に触れていない未知の生物がたくさん潜んでいます。 オーストラリア博物館研究所(AMRI)、ビクトリア博物館(Museums Victoria)、オーストラリア連邦科学産業研究機構(CSIRO)の共同研究チームは、このほど、新たな海洋探査により、無数の奇妙な深海生物の採集に成功したことを報告しました。 ビクトリア博物館の海洋生物学者であるティム・オハラ(Tim O’Hara)氏は「今回見つかった種の3分の1が新種の可能性がある」と見積もっています。 一体どんな生物が捕獲されたのでしょうか? A Host of Bizarre Creatures Has Been Found At The Bottom of The Ocean https://www.sciencealert.com/a-host-of-bizarre-creatures-has-been-found-a
未確認飛行物体「UFO」の存在は、宇宙人の存在やさまざまな陰謀論など、長年私たちの想像力を掻き立ててきました。 ところが近年、公開されたアメリカ国防総省(DoD、ペンタゴンとも呼ばれる)の報告書(PDF)により、その存在がいかにも現実的なものだったと判明しています。 最近でもアメリカ国防総省の関係者が、「いくつかのUFO事件の正体は中国の無人偵察機だった」と述べました。
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