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先日、芥川賞作家・市川沙央が現代の「異世界小説」を語った記事がちょっと話題になった。 https://bunshun.jp/articles/-/73450 そのなかで、市川は『異世界食堂』などの「異世界料理もの」に「日本スゴイ」の欲望を見て取っている。 いずことも知れない異世界の人間たちが、現代日本の料理に舌鼓を打ち、興奮し、絶賛する様子を描くこの手の作品は、その実、テレビなどで発信されているナショナリスティックな「日本スゴイ」番組と何ら変わらないということだろう。 一理ある。というか、じつは料理ものを含む現代文化礼賛的なウェブ小説に「日本スゴイ」的なるものを見る視点は、何年も前から存在したのだ。 話は変わりますが、異世界に近現代のテクノロジーを持ちこんで主人公が活躍するエンタメって、どこか「日本スゴイ」に似てませんか。 インターネットでは、テレビでよく見かける「日本のモノ・テクノロジー
いきなりこう書くと笑われるかもしれませんが、数日前から突然に「自分が変わった」気がしています。 レベルアップというか、アップグレードというか、あるいは異質ななにかへのメタモルフォーゼといったほうが的確なのかもしれないけれど、とにかく変化した。もういままでのぼくではない。 おそらくその変わりようは、いまはよほどぼくのことをくわしく知っている人でなければわからないようなものかもしれないけれど、いずれ、そうでない人にもわかるほどになるでしょう。 とにかく、変わってしまったのです。いや、ほんとに。 それでは、どこがどう変わったのか? 具体的には、何十年間もぼくの心のなかに宿っていて、それを焼き焦がしていた火のような「怒り」と「憎しみ」、そして「世界に対する敵意」が消えてなくなりました。 いままで何をどうやっても消せなかったのに、なくなるときはあっというまでした。なぜなくなったのか、はたしてその状態
まさにぼくのような「努力しようとしてもまるで続かない」、「挑戦を投げ出すことにだけは自信がある」人間にはピッタリの一冊といえるでしょう。 いや、ほんと、三日坊主どころか一日で投げ出したりしますからね、わたくし。 もしテレビゲームのようにステータスが数字になって見えていたら、「根性」や「精神力」の項目がマイナスになっているかもしれません。 しかし、行動科学においては人がポジティヴな行動を続けられたり、あるいはネガティヴな行動をやめられなかったりすることは、単にその人の精神力だけで決まってくるのではなく、環境からの働きかけが関係しているものと考えます。 その上でなるべく良い行動を取りやすい環境を整えようとするのがナッジの本質であり、セルフナッジとは自分で自分のまわりの環境を整備することを意味します。 あるいは、こう書いてもピンと来ないかもしれません。 ですが、人間の活動の成否がその周囲の環境や
とはいえ、ここで取り上げるひとつひとつの発想を詳細に検証していく余裕はないので、この話はまあパッと思いついたアイディアのラフスケッチくらいに思っておいてください。 Wikipediaとかの情報を元にしているところもあり、わが話ながらあまり信頼性がありません。純粋な与太話としてはそれなりに面白いと思うんですけれどね。 まあ、前回、「努力」の変質について考えてから、そもそも「努力し成長することをめざす」ことを描く作品ってどのあたりから生まれたんだろうと考えてみたんですよ。 もちろん、これはさかのぼろうと思えばどこまででもさかのぼれる話ではあるでしょう。それこそ『ギルガメッシュ叙事詩』とか、各国の神話でも英雄の試練と成長が記述されているよね、とはいえる。
Webライターの海燕です。 マルハン東日本のウェブサイト「ヲトナ基地」にて継続的に記事を発表しています。 このウェブサイトではアニメ、マンガ、小説、映画などサブカルチャーを中心に、さまざまな情報を発信中。常時、文章を発表できるお仕事を募集しています! くわしくは以下のページをご参照ください。 https://somethingorange.jp/plofile/ 先日、この記事の著者である海燕のLINE公式アカウント「Webライター海燕のこの本がオススメ!」を開設しました。 LINE公式アカウントとは、メッセンジャーアプリLINEを利用して情報を受け取ることができるサービスです。スマートフォンをご利用の場合は以下の追加ボタンから、また、パソコンで閲覧されている場合はやはり以下のQRコードから登録が可能です。 現在、新規登録者を募集中ですので、ぜひ、ご登録をお願いします。いまのところ、週に一
もうすでに一時的な流行は去ってしまった感もあるが、ソーシャルメディアではいまも「異世界転生」が話題である。その是非を巡ってきょうも不毛とも思える論戦がくりひろげられている。 で、なぜ「異世界転生」なのかというクエスチョンに対しては、いろいろなアンサーが考えられるだろう。「氷河期世代」や「失われた30年」といった現実社会の事情に対応しているというのもそのひとつだし、あらゆる願いが奔放に叶う場所として「異世界」が要請されているという考えかたもあるはずだ。 ぼくは、そういったひとつひとつのアンサーを否定するつもりはとくにない。ただ、時々、それらとはちょっと違う考えかたを思い浮かべることがある。つまり、もう「異世界」くらいしか冒険の舞台がないのだよな、と。 かつて、神話の時代、世界は十分に広く、冒険の舞台にあふれていた。なぜなら、個々の人間の視野はあまりにも狭く、その外に何が広がっているのかだれも
https://twitter.com/HikaRururor0410/status/1841466124967493852 そう――「普通」という概念は、ときとしてまさに暴力である。何か、あるいはだれかを「普通」と捉えることは、必然に「普通じゃない」モノやヒトを生み出し、それらを「異常」な存在として見下し差別することに繋がるわけだ。 たとえば、異性愛者が多数を占める社会では同性愛は「普通じゃない」セクシュアリティのかたちとして非難や嫌忌の対象となる。あるいは、学校出身者が多数である世の中では学校に通わない人間は批判される。 いくらでも例が挙げられるだろうが、ぼくたちが生きている社会では少数派はたいてい肩身の狭い思いをするものなのである。 もちろん、じっさいには「マジョリティ」と「マイノリティ」の区分はシンプルに数によって決まるわけではなく、権力の有無などが微妙に関わって来ることだろう。
アニメ『負けヒロインが多すぎる!』が人気だ。 ぼくはまだ序盤しか観ていないが、たしかに面白い。いったい何なんでしょうね、この演出の切れ。技術的な事柄に関してなど、くわしいことは監督のインタビューをご覧ください。
いまに始まったことではないが、大谷翔平が大活躍だ。 9月29日現在で一試合を残してホームラン50本、盗塁50回の歴史的な記録を達成、なおかつ三冠王の可能性もあるという途方もない数字を記録していて、MVPの呼び声も高い。 これで「本業」はピッチャーだというのだから、とんでもないヤツとしかいいようがない。世界野球史上、否、あらゆるスポーツの歴史上でも指折りの才能といっても過言ではないだろう。 さて、そんな大谷の偉業は、しばしば「マンガ」と比較されることがある。ワールド・ベースボール・クラシックのあまりにもドラマティックな活躍もあって、その人生を仮にマンガにしたら成立しないというのだ。 「大谷はマンガを超えた」とか「フィクションを超えてしまった」という人も、プロの漫画家を含めてたくさんいる。あまりにもすごすぎて仮にマンガに描いたらリアリティを感じられないということだろう。 https://new
〈アニメ療法〉をご存知でしょうか? ちょっと目にした耳にしたことがあるという方はいらっしゃるかもしれませんが、くわしく知っているという人は少ないでしょう。 それは精神医療の臨床にアニメをもちいる方法論のことで(この場合「アニメ」とは日本製のアニメやマンガ、ゲームなど広い範囲を指す)、イタリア人精神科医のパントー・フランチェスコさんという人物が考案しました。 アニメを精神的な病気の治療に使うというと、いかにも奇異な、いってしまえば色物的な印象を受けてしまうところですが、じっさいには医療的な伝統にのっとったものであり、また、それなりのエビデンスも蓄積されてきているのだとか。 となると、一アニメオタクとして非常に気になるわけで、そのアニメ療法の「理論編」の『アニメ療法』(968円)と、「実践編」であるところの『実践アニメ療法』(3740円!)を、先日、Amazonで、断崖から飛び降りるような気持
中国のBL事情がわかってめちゃくちゃ興味深いと同時に、どんなに規制されてもありとあらゆる手でBLを読もう、観よう、聴こうとする中華腐女子の皆さんの熱意に感動さえ覚える一冊なのであった。すごいなあ。 さて、日本の影響で「耽美(ダンメイ)」と呼ばれる中国のボーイズ・ラブだが、基本的に同性愛を認めない共産党政権の統治下にある中国では、その存在そのものが認められていない(ただし、中国は歴史的にはわりあい同性愛に対して寛容であるともいう。ただ、もちろん、それは「男性」同性愛の話であって、女性の場合はどうなのかわからない)。 しかし、その厳重な規制のもとでも現実にBLは描かれ、さらにはヒットしているのである。この本では、中国の作家たちがどうやって規制をくぐり抜けているのか、それが具体的な例を出しながらくわしく説明されている。 結論からいうと、恋愛や性愛の描写をどうにかごまかしながら出しているらしい。見
ただ、これ、読み終えたからいえるのですが、なろう小説はあまり関係ないんじゃないかなあ。 最初から最後まで舞台は現代社会だし、「転生」という概念をキーに物語が進むことはたしかであるものの、逆にいうとそれだけのことでしかなく、「なろう小説らしさ」はほとんどない。 なろう的なものからインスパイアされていることはたしかだとしても、とくになろうに対するパロディ性とか批評性も感じない。いちおうネタバレを避けたうえでいうなら、SFとしてもそこまですごい作品ではないと思う。 ただ、それなら箸にも棒にも掛からぬ駄作なのかといえばそこまででもない感じではあるので、ぼくの感想は「うーん、普通?」というどうにも煮え切らないものになってしまう。 しょうじき、「読む前は見下していたけれど、思わぬ傑作でした!」とか「あまりのつまらなさに大草原不可避wwwwwwwwww」みたいなことを書けたら良いと思うのだが、どうもそう
電子書籍の時代では、深夜の0時から新刊を購入することができる。さっそく買って、読んでみた。 ストーリーはマンネリだが、シャープな文体はあいかわらずの切れ味。ぼくやあなたが生きているのと同じ時代の池袋、その汚れた街を舞台としたストリート探偵・真島マコトの冒険を存分に楽しむことができる。 収録された四つの中短編のなかでも最も面白く興味深いのは最後の「男女最終戦争」だ。 例によって他の作品の倍の長さがある中編で、テーマはいまもネットを中心に繰り広げられる「男と女の戦い」。たがいにあいてを卑劣な悪とみなした一群の男女が繰り広げるむなしくも壮大な「最終戦争」である。 物語のなかではフェミニズムを笑い倒すお笑い芸人のファンのなかから、フェミニストをねらって硫酸をかけるアシッドアタックを実行する男があらわれ、マコトがその特定に挑んでゆく。 きわめてむずかしいテーマだと思うのだが、男性にも女性にもとくべつ
【いま、マンガやアニメはかつてなく面白い!と思いませんか?】 【「つまらなくなった」言説はそれこそ昔からある】 【じゃあ、アニメはどうなのさ?】 【いま、確実に面白いマンガ10作!】 ・阿賀沢紅茶 『正反対な君と僕』 ・杉浦次郎 『ニセモノの錬金術師』 ・トマトスープ『天幕のジャードゥーガル』 ・つるまいかだ『メダリスト』 ・福田晋一『その着せ替え人形は恋をする』 ・史セツキ『日本の月はまるく見える』 ・おがきちか『Landreaall』 ・平井大橋 『ダイヤモンドの功罪』 ・inee『ラブ・バレット』 ・平鳥コウ&山田J太『JKハルは異世界で娼婦になった』 【いま、マンガやアニメはかつてなく面白い!と思いませんか?】 昔は良かった――インターネットのなかでも外でも、そういうふうに嘆く人は大勢います。とくにわが日本は「失われた30年」と呼ばれる経済的停滞を経てきているわけで、「ああ、バブル
はてなブックマークで上がって来ていたこのような記事を読んだ。 いわゆる「ポリティカル・コレクトネス(ポリコレ)」がどのような経緯を経ていま、批判や嫌味や罵倒のための言葉として使われているのかという解説である。 ほぼ一年半ほど前の記事のようだが、漠然と認識していた「ポリティカル・コレクトネスという言葉」のヒストリーを通史的につまびらかにしていて、勉強になった。 きわめて粗雑に使われがちな言葉をその変化のプロセスを踏まえた上でていねいに再定義する非常に有効な力作記事だと思う。 「ポリコレ」が実体を欠いた空虚な概念にしか過ぎないというのはまったく賛成で、「ポリコレ」を巡る議論は、賛成の側に立つにせよ反対の側に与するにせよすべてむなしい。言葉の明確な定義が存在しないからだ。 そのことを理路整然とあきらかにしただけでも、とても意味がある内容なのである。 しかし、一方で気になる点もなくはない。個人的に
「第四次アニメブーム」を迎えてたくさんのアニメ作品が制作された2018年に刊行された一冊で、世間でいわれるアニメ業界に対する誤解を否定したりもしつつ、その時点での業界のさまざまな長所や短所を検証している。 面白いのは、2024年の視点から著者の業界に関する予想をチェックできることだ。この時点では、コロナウィルス・パンデミックも『鬼滅の刃』を初めとする長編アニメ映画の大ヒットも未来のことでしかないわけで、まったく想像できない。したがって、著者が思い描く未来の展望はいくつか外れているものもある。 そのことを責めようとは思わない。だれだって未来のことは見通せないのだし、著者はあくまでその時点でのデータにのっとって合理的に未来を予想しているに過ぎないのだから。ふらちな現実が思わぬ方向に進んでいるだけなのである。 ただ、ひとつとても興味深いと思ったのが、著者がNetflixなどの配信メーカーの躍進を
おまえら集まれ集まれ、アリスソフトの大作ゲームが5本で5500円のビッグセールだぞ! 2024 9/16 【プロフィール】 【アリスソフトのゲームが格安ですよ】 ・【期間限定】【35周年記念】アリスソフト全部入りセット(38500円) ・【まとめ買い】アリスソフト35周年記念!ドーナドーナが選べる5本まとめ買い(5500円) ・『超昂天使エスカレイヤー・リブート』(3740円/50パーオフ) ・『超昂神騎エクシール』(3740円/50パーオフ) ・『イヴニクル』(3740円/50パーオフ) ・『イヴニクル2』(3960円/50パーオフ) ・『ランス・クエスト マグナム統合版』(2090円/50パーオフ) ・『ランス9 ヘルマン革命』(3740円/50パーオフ) ・『ランス10 決戦』(3960円/50パーオフ) ・『夜が来る!』(1980円) ・『大悪司』(500円/76パーオフ) 【プロ
【プロフィール】 【母殺しは可能なのだろうか】 【萩尾望都と山岸涼子――ふたりの天才】 【「執着」と「溺愛」】 【プロフィール】 プロライターの海燕です。書評や映画評などを掲載しています。 現在、マルハン東日本さまのウェブサイト「ヲトナ基地」で定期的に記事を掲載中。 お仕事の依頼、個人的な連絡などは以下のページからどうぞ。 ボタンをクリックするとこのブログを継続して購読できます。よろしくお願いします。 それでは、本文へどうぞ。 【母殺しは可能なのだろうか】 先日、いままさに『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』が話題沸騰中の三宅香帆さんによる新刊『娘が母を殺すには?』が発売された。 「娘による母殺し」を主題としたきわめて画期的な内容で、『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』のようなベストセラーではないだろうが、個人的にはより重要な指摘がなされていると感じる。 少女マンガや女性作家による
【②ザッツ・エンターテインメント、小説とゲームで活躍する才気の塊――奈須きのこ】 奈須きのこである。きのこといえばTYPE-MOONであり、また『Fate』であることは論を待たないわけだが、ざんねんながら『Fate』シリーズは講談社では出ていない。出ているのは「らっきょ」こと『空の境界』である(『DDD』は――うん、まあ)。 この世のあらゆるもののなかに「死にやすい線」を視てしまうという得意な魔眼を持った少女・両儀式を主役にしたシリーズ。 このめちゃくちゃにオリジナルな設定はのちに同人ゲーム史上の大傑作『月姫』に応用されて多くの人を感嘆させることとなる。まだまだ荒削りであることは間違いないが、設定といい、物語といい、キャラクターといい、圧倒的な独創性をそなえた天才的な物語作家の萌芽を見て取ることができるのはたしかだろう。 ただ、この頃の奈須きのこははっきりいって文章がへたで、悪文の典型とい
で、すでにこのシリーズを読んでいる人や、これで納得して「そっか。読も読も」と思っただまされやすい心が綺麗で素直な人はそれで良いので、ここから先はまだ未読だけれどぼくのいうことなど信用できないという方に向けて「そういわずに読んでみましょうよ」と語ってゆくつもりです。 まあ、すでに大ベストセラーになっているようなのでいまさらぼくなどが解説することもおこがましくはあるのだけれど、読んでいない人はつねにいるので。 それにしても、アニメ化もまだだというのに(たぶん、すでに企画が進行していると思う)、良く売れている。しばらくまえは「無名のすごいマンガ見つけてやった」と思っていたのだが、いまではもう無名どころか、有名も有名、ミリオンセラーレベル。 「小説家になろう」発の作品としては『転スラ』あたりに比肩する最高級の売り上げなのではないかしらん。 もちろん、第一巻発売の時点ではとくに名の知れた作品ではなか
【プロフィール】 【本文】 【プロフィール】 プロライターの海燕です。書評や映画評などを掲載しています。 現在、マルハン東日本さまのウェブサイト「ヲトナ基地」で定期的に記事を掲載中。 お仕事の依頼、個人的な連絡などは以下のページからどうぞ。 それでは、記事をお読みください。 【本文】 しばらくまえの話になるが、「最近のラノベ界隈が気持ち悪い」と題する匿名ダイアリーの記事が話題になった。 タイトルでは「ラノベ(ライトノベル)」と書かれているが、じっさいに読んでみると、いわゆる「なろう小説」の話であることがわかる。 異世界に転生して冒険したりハーレムを作ったり、あるいは「聖女」になったり「悪役令嬢」になったりする話のことだ。この匿名記事の書き手(いわゆる「増田」)はそういった作品が気持ち悪くてしかたない、というのである。 一「なろう読み」としては言いたいことが色々あるが、まあ、これ自体はわから
【プロフィール】 【はじめに】 ①此ノ木よしる『進撃のえろ子さん~変なお姉さんは男子高生と仲良くなりたい~』 ②榎本あかまる『この会社に好きな人がいます』 ③もんでんあきこ『エロスの種子』 ④金田一蓮十郎『ゆうべはお楽しみでしたね』 ⑤小西明日翔『来世は他人がいい』 ⑥ハナツカシオリ『焼いてるふたり』 ⑦ふじた『ヲタクに恋は難しい』 ⑧志茂『部長と社畜の恋はもどかしい』 ⑨山田金鉄『あせとせっけん』 ⑩山田金鉄『かさねと昴』 ⑪浜田咲良『金曜日はアトリエで』 ⑫310『アラサーだけど、初恋です。』 ⑬糸川一成『今日もベランダで』 ⑭雨隠ギド『おとなりに銀河』 ⑮若木民喜『結婚するって、ほんとうですか』 ⑯ましろ『山田くんとLv999の恋をする』 ⑰秋★枝『恋は光』 ⑱ma2『私たちが恋する理由』 ⑲板倉梓『瓜を破る』 ⑳夜宵草『ReLIFE』 【プロフィール】 プロライターの海燕です。書評
日本近代文学×超絶耽美イラスト! 読めばあなたも文学少女になれる〈乙女の本棚〉シリーズ傑作10選。 2024 9/06 【プロフィール】 【はじめに】 江戸川乱歩+夜汽車「人でなしの恋」 江戸川乱歩+しきみ「押絵と旅する男」 江戸川乱歩+ホノジロトヲジ「人間椅子」 夢野久作+ホノジロトヲジ「死後の恋」 夢野久作+ホノジロトヲジ「瓶詰地獄」 坂口安吾+夜汽車「夜長姫と耳男」 荻原朔太郎+しきみ「詩集『青猫』より」 泉鏡花+ホノジロトヲジ「外科室」 谷崎潤一郎+夜汽車「刺青」 芥川龍之介+げみ「蜜柑」 【プロフィール】 プロライターの海燕です。書評や映画評などを掲載しています。 現在、マルハン東日本さまのウェブサイト「ヲトナ基地」で定期的に記事を掲載中。ランキングを席捲! お仕事の依頼、個人的な連絡などは以下のページからどうぞ。 ボタンをクリックするとこのブログを継続して購読できます。よろしく
先日、『アポカリプスホテル』というタイトルのテレビアニメの企画が発表された。 事件である! いや、アニメの企画そのものは一年に何百本もあるわけで、よほど特徴的なものでないかぎり(『エヴァ』の新作をテレビシリーズでやります、とかさ)さほど話題にならないのだが、それでもやっぱりこの作品は事件であり、ネットのある箇所は激しくどよめいている。 いったいこの聞き慣れないタイトルのどこが事件なのか? じつは、「あの」竹本泉がキャラクターデザインを務めているのだ! こう書いただけで「まあ、なんということでしょう!」となる人もいると思うが、そうでない人のためにいちおう説明しておこう。 竹本泉は、少女マンガ雑誌でデビュー、その後はマニア(まあつまりオタク)向けのマンガ雑誌とか、ゲーム雑誌などで連載を続け、その類例のない作風で一部ではきわめて高い評価と熱狂的な支持を集める「特殊作家」だ。 どこが特殊なのかとい
しかもひとりひとりのキャラクターがそれぞれ異なる異能(この作品の場合は念能力)を持っていて、それらが相互に複雑に絡み合うものだから、もうわからない、わからない。 一読しただけで把握し切ることはほぼムリ、くりかえし読んで少しずつ理解度を高めていくものだとしかいいようがない。まあ、数年に一度しか単行本が出ないこともあって、ちょっとマジメに読んだくらいではまったく理解し切れないのだけれど。 そのくらい、いまの『HUNTER×HUNTER』は複雑・玄妙・深遠・難解なのです。『聖闘士星矢』とか、ああいうシンプルなバトルものの世界がなつかしい。 それにしても、このシリーズはいったいどこへ行くのだろう。この超複雑に入り組んだ物語の果てに、おそらくほんとうの主人公であるゴンの参戦があるはずなのだけれど、そのことによって見える景色は変わって来るのでしょうか。 そして、もうみんな忘れているんじゃないかと思うほ
ボタンをクリックするとこのブログを購読できます。よろしくお願いします。 ●はじめに――ちょっと地球をひっくり返してみませんか? ①法月綸太郎「カニバリズム小論」 ・同じ作家のオススメ短編集 ②麻耶雄嵩「遠くで瑠璃鳥の鳴く声が聞こえる」 ・同じ作家のオススメ短編集 ③乙一「華歌」 ・同じ作家のオススメ短編集 ④綾辻行人「どんどん橋、落ちた」 ・同じ作家のオススメ短編集 ⑤連城三紀彦「親愛なるエスくんへ」 ・同じ作家のオススメ短編集 ⑥川島誠「電話がなっている」 ・同じ作家のオススメ短編集 ⑦森博嗣「卒業文集」 ・同じ作家のオススメ短編集 ⑧山本周五郎「なんの花か薫る」 ・同じ作家のオススメ短編集 ⑨栗本薫「コギト」 ・同じ作家のオススメ短編集 ⑩鮎川哲也「達也が嗤う」 ・同じ作家のオススメ短編集 ⑪ジェイムズ・ティプトリー・ジュニア「男たちの知らない女」 ・同じ作家のオススメ短編集 ⑫シオド
友人のペトロニウスさんが、日本一ともいわれる長岡花火の観戦旅行記を上げているので、ぼくも便乗してちょっと書いておく。 まあもちろんというか、ぼくもいっしょに見てきたわけなのですが、とくにたくさん写真とか動画を撮ってきたわけではないので、その素晴らしさを伝えるすべがなく、ひっそりと心のなかに秘めておこうかと考えていました。 でも、やっぱりせっかく貴重な体験をしたわけだから、すこしは自慢しておく必要があるかなと考えなおし、こうして記事を書いているわけです。 いや、じっさい自慢しても良いくらいすごい体験でしたね。長岡花火そのものの素晴らしさもさることながら、わずか数日前に行動を開始してからあっというまに計画を立て、往路と復路を確保し、その場に集まっておいしいものを食べ、ひたすらだべるという意思決定の速さと時間の使いかたの贅沢さがいつものことながらとんでもない。 あたりまえかもしれないけれど、大人
「中年が人生に輝きを取り戻す、唯一のコツ」という記事を読んだ。 人が中年になるとやる気を失ってしまう、いわゆる「中年の危機」について書かれた内容で、中年が人生に輝きを取り戻すカギは「予測可能性」にあると記されている。 中年の悲哀の本質は何か。 それは、「人生の予測可能性の高さ」です。 つまり、「私の人生はこんなもので、これからも特に大きなイベントは何も起きない」とわかってしまうことに起因するのです。 これは「希望のなさ」というか、人生が消化試合に入ってしまったことを意味します。 先が見えたゲームほどつまらないものはないです。 結末のわかっている推理小説は興ざめです。 ネタバレされた映画の魅力は半減します。 先が読めてしまった人生は、色褪せます。 不安定な人生に比べて、予測可能性の高い人生は、一見すると安定していて良いように感じます。 が、実は「予想外」のない、ルーティンワークをこなすような
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