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2025年1月2日更新 デンマークの漁港 ノルウェー同様に数が多いのは小型船 2023年のノルウェーの漁船数は、記事の2020年比で5,607隻(4.3%減)、大型漁船273隻で同(4.3%増)。小型船主体に変わりありません。ノルウェー水産業は、毎年輸出が伸びており、天然・養殖含めて成長が著しい産業になっています。我が国とは、資源管理の違いで「別世界」です。そしてその差は拡大が続いています。 科学的根拠に基づくノルウェーと日本の漁業。その違いは比較により明確にわかります。ノルウェーとは違いなどという、古くて先入観が強い考え方が続く限り良くなりません。ノルウェーの水産業に関しては、これまでの主張と大きく矛盾していることわかってしまうからか、根拠なき「誤報」が多く残念です。それは社会に対する迷惑でしかありません。(2025年1月2日) 誤った情報の先にあるもの ロシアの侵攻が始まってから、心が
2025年1月2日更新 北海道で水揚げされたイシダイとブリ 筆者提供 「ペンは剣よりも強し」ブログ4周年 第60回 全国で社会問題になっている漁獲量の減少。水産資源に限らず、本当のことを書くと、それを書かれたくない方々などから理不尽な嫌がらせや中傷を受けることがあります。 それでも「魚が消えて行く本当の理由」について、誰かが「本当のことを伝えねば!」とブログを始めたのが2019年10月でした。数えてみると、今回で自分の年齢と同じ回数。累計で5万回のシェアを超えました。多くの方に読んでいただきありがとうございました。 一時期はマスコミからの執筆依頼は、自分の弱さもあり、いくつもお断わりせざるを得ませんでした。そんな中でも何度もご依頼いただいたことは、いつか何らかの形で再開しようとする励みにもなっていました。 そんな気が重い中で、ブログなら文句ないだろうと始めた次第です。これまでWeb記事や書
サンマではありません サンマは太平洋以外でいるのか? 日本の漁業と水産物の輸入 2025年1月2日更新 数字をアップデートしました。 このサイトで何度もお伝えしていますが、日本では、水産資源管理の不備により、様々な魚種で資源が激減が続いています。2021年の漁獲量は417万㌧と記録が残る1956年以降で、過去最低となっています。資源自体が減っているので、今年こそは!と大漁祈願しても以前のように、獲れるようにはなりません。 2023年は372万㌧とさらに悪化しています(2024年12月29日更新) 日本で漁獲量が減った魚を、世界中の海から探して輸入する。そんな仕事に約30年携わりました。アジ、サバ、ニシン、シシャモ、サケ、マグロを始め、魚だけでなくエビ、イカ、タコなども含め、世界には似たような水産物がいます。 200海里漁業専管水域が1977年に設定され、その後1980年代をピークとして山か
2025年1月2日更新 2023年の生産量(漁業と養殖)の合計は372万㌧と同じ形で統計を取り始めた1956年から比べて過去最低を更新しています。2024年の数字はまだですが、激減したサンマは前年比でいくらか増えているように見えるものの、獲れていた時期に比べれば見る影もなしです。またサケ、スルメイカ、イカナゴはマスコミで報道している通り、悲惨な漁獲量で価格が高騰しています。 価格高騰は、資源管理制度の不備による乱獲で、漁獲量が減ったからです。これは単に価格が高騰しているだけでなく、未来の資源を減らしてしまっているため、非常に大きな負の遺産となっており、それが続いています。(2025年1月2日) 次々に消えて行く日本の魚 サンマ、サケ、スルメイカ、シシャモ、イカナゴなど様々な日本の水産物で「こんなことは過去にない」「記録的不漁」といった報道が毎年続いています。 一方で、局地的に漁獲量が増えた
イクラになる前の原卵 2周年御礼!「いいね!」「シェア」で4万5千回 我が国では水産資源に関して正しい情報が少なく、ほとんど有効な対策が取られていません。このため必然的に様々な魚が消え続けています。手遅れになる前に、社会に気付いて欲しいという想いから、「魚が消えていく本当の理由」というタイトルでブログを始めて丸2年が経過しました。 これまでに50記事を発信。「いいね!」「シェア」は累計で4万5千回を超えました。ありがとうございます。今回は、サケとイクラについて、誰も検証できていない視点から解説します。 アラスカ産 ベニザケ サケの漁獲量が激減しているが、イクラを食べ続けてもよいものか? 子供から大人まで、日本人が大好きなイクラ。ところが、サケの漁獲量激減という報道が、毎年のように続いています。サケが減っているのに、その卵を食べ続けてしまってよいものなのでしょうか? サケの漁獲量とイクラの生
産卵期に魚を獲ることが問題なのか? 卵を抱えている魚を獲り続ければ減ってしまう。誰が考えてもわかることです。日本では、過去の歴史から北海道のニシンや秋田のハタハタを始め、産卵のために集まってくる魚を獲り続けて資源を潰してしまった例がいくつもあります。近年サケも激減していますが、これも産卵に回遊してくる魚を狙っています。 共通しているのは、卵に価値があることです。魚が減ると水産資源管理が機能していない場合、子孫を残そうと最後まで群れがまとまる産卵期か、未成魚狙いの漁業が進行してしまいます。 このため日本では、加入乱獲が様々な魚種で起きています。加入乱獲とは簡単に言えば、親魚の獲り過ぎで産まれてくる子供が少なくなってしまうことです。その結果、世界で類を見ないほど、様々な魚種が減り続け、全国各地で社会問題になっています。 なお海水温上昇の影響だと思っている方は、矛盾点を明記してあるこちらの記事を
可食部がほとんどない 高級魚キンキの幼魚 金魚とも呼ばれる TAC(漁獲可能量)はない。 2018年12月に、70年ぶりといわれる漁業法改正が行われました。そして2020年12月1日に施行されます。これまでの漁業法は、漁業者間の調整が主たるものでした。そしてその中には「水産資源管理」という、漁業に関して最も重要な概念が中心にあるといえるものではありませんでした。 世界と日本の漁獲量の傾向は著しく異なる。その根本的な原因は水産資源管理の違い。左の縦軸が世界で右側日本。FAO/農水省データより作成 さて最初に知っていただきたいことは、世界と日本の漁獲量推移を比較すると著しく異なることです。増加傾向が続く世界全体と、対照的に減少が止まらない日本の水揚げ量。世界銀行やFAO(国連世界農業機関)からも、将来が悲観された予測が出ており、それを前倒しにして悪化が続いています。 水産資源管理には、主に3つ
メスのズワイガニを漁獲しているのは日本だけ お隣韓国から苦情 2025年1月1日更新 メスを漁獲しない大西洋でのノルウェーとロシアのズワイガニ資源は増え続けています。もともとゼロだった漁獲量は2024年で両国合わせて漁獲枠で2.6万㌧と日本の漁獲量2千㌧(2023年)の10倍以上になっています。 また、禁漁だったアラスカのズワイガニ(オピリオ種)の資源も回復してきており2025年の解禁が決まっています。解禁後の漁獲枠は2,141㌧で、日本の漁獲量とほぼ同じです。ノルウェー・ロシア・米国ともにメスのズワイガニは漁獲せず放流して卵を産ませます。これがメスのズワイガニを獲るか獲らないかの結果の違いです。2025年1月1日加筆 日本海でズワイガニ漁が解禁 ズワイガニの未来は? 11月になり、日本海でズワイガニ漁が解禁となりました。日本海では200~500メートルほどの海底に分布していて、越前ガニ、
2022年7月20日更新 これってニシンが増えているの? ニシンという魚をご存知でしょうか?その卵は「数の子」として正月には欠かせません。身の部分は、主に東北から北海道にかけて食べられています。もっとも、それらの大半は、卵は米国やカナダ、焼き物などで丸ごと食べる場合は、ノルウェーなどからの輸入物がほとんどです。 数の子 輸入品 近年、ニシンの漁獲量が増えてきたとか、ニシンが産卵して精子で海が白くなる「群来」という現象がみられるようになってきたとか報道されています。 しかしながら、現在の漁獲量の増加をもって資源量が「高位・増加」といった評価は、大きな誤解を生んでしまいます。実際には、ほんの少しだけ回復の芽が出てきたかも知れない程度なのです。本来は、その芽を再び潰さないようにせねばなりません。 「資源復活」などとも言われていますが、4/22(2020年)現在獲れているニシンは産卵後で、オスメス
2024年6月9日 更新 現状のまとめとグラフを更新しました。 2016年6月9日加筆 イカナゴは2024年にさらに悪化。大阪湾・宮城県が休漁、事故が起きてからブレーキを踏むでは遅い。科学的根拠に基づく資源管理が行われておらず、成長乱獲が続き改善する見込みはない。海水温上昇や水が綺麗になったなど環境に責任転嫁を続けている事態ではない。(加筆終わり) イカナゴ(コウナゴ)の幼魚 2020年4月13日に仙台湾のイカナゴ(コウナゴ)漁が解禁となりました。しかし、20数隻が出漁したものの漁獲ゼロで寄港。いったいどうなってしまっているのでしょうか? 播磨灘・大阪湾、伊勢・三河湾、仙台湾と次々に消えて行くイカナゴ。解禁しても、魚がいなくて一週間も経たない内に禁漁という播磨灘・大阪湾のようなケースもあれば、伊勢・三河湾のように2月上旬から中旬まで調査をしても採取量ゼロという例もあります。資源が戻らず、今
2022年7月20日更新 国産スケトウダラ 日本とは対照的に米国とロシアの資源量は豊富でサステナブル 魚が消えて行く話題が絶えません。昨年(2021年)も、サケ、サンマ、スルメイカ、シシャモ、イカナゴを始め、様々な魚種の不漁・禁漁が話題になりました。このため、漁業者、地域経済、そして消費者にも悪影響を及ぼしています。 原因は、海水温の上昇、外国の乱獲などの理由がほとんどでした。そして、魚種交代や、レジームシフトといったもっともらしく聞こえる解説も散見されました。しかしながら、その本質的な原因をひも解いて行くと、様々な矛盾が露呈して来ます。 昨年(2021年)も、サケ、スルメイカ、サンマ、イカナゴ、シシャモをはじめ、消費者にとってだけでなく、地域経済に深刻な影響を与える不漁や禁漁が様々な魚種で起きてしまいました。 外国漁船が獲ってしまうから魚が減るというのは確かにそうです。1977年に設定さ
大不漁が続く日本のシロザケ 2025年1月3日更新 日本のサケ漁は2024年も低迷のままです。三陸地区ではほとんど獲れなくなってしまいました。対照的に米国(アラスカ)とロシアの2大天然サケ類の供給国は多少の凸凹を繰り返しながら高水準を維持しています。その違いは、自然産卵を重視するかしないか、自然産卵をするするサケ類を十分遡上させてから採卵していいるかが大きな違いです。両国が国際的な水産エコラベルであるMSC漁業認証をしている一方で、日本はあきらめたままです。このままでは、日本のサケ類の水揚げ量が回復する可能性はありません。2024年12月31日。 人気があって、日本人がもっともよく食べる魚の一つであるサケ。ところがそのサケの漁獲量に異変が起きています。2019年の秋から年末にかけての報道では、「北海道・三陸とも記録的不漁」「近年最悪漁5万㌧割れ」「秋サケは幻の魚」などといわれ、漁獲量の激減
2024年6月9日更新 イカナゴ資源は2024年にさらに悪化。大阪湾・宮城県が休漁、事故が起きてからブレーキを踏むでは遅い。科学的根拠に基づく資源管理が行われておらず、成長乱獲が続き改善する見込みはない。海水温上昇や水が綺麗になったなど環境に責任転嫁を続けている事態ではない。グラフも更新2024年6月9日 カタクチイワシの稚魚 シラス シラスとは? 小魚の問題を投稿したところ、それではシラスの漁獲はどうなのか?と、とらえられる方が多かったようです。みなさんが食べられているシラスの大半はカタクチイワシの子供です。今回はそのシラスについての投稿です。 養殖に使うシラスウナギ 普段食べられているシラスにはいくつか種類があります。カタクチイワシのシラスほどメジャーではありませんが、マイワシやウルメイワシの稚魚もシラスです。また、シラスとは呼びませんが、後述するイカナゴ(コウナゴ)の稚魚も、ちょっと
2021年10月22日更新 2024年6月9日更新 FAO データを編集 世界全体の水揚量は増え続けているのに、日本だけが多くの魚で減り続けています。しかしこの「異常」な現実は、一般にどころか、社会科を教えているような先生方にも、ほとんど知られていません。 (2024年6月9日加筆)2023年では372万㌧とさらに減少しており歯止めがかかりません。減少を続けている原因は科学的根拠に基づく資源管理が行われていないことに他なりません。 しかしながら、それが海水温上昇や外国が悪いと責任転嫁の報道が続いています。日本の周りだけ海水温が高いわけでもなく、世界全体では増加が続いているにも関わらずです。 このブログは「魚が消えていく本当の理由」についての真実を、その社会問題を解決すべく、科学的データに基づいて発信を続けます。 食用に向かない小さなマサバやマイワシが、容赦なく漁獲されている まず世界全体の
2021年10月22日更新 今年のサンマは細い 魚が減ると味が落ちて高くなるわけ 水揚げの減少が深刻なサンマ。今年、売り場に並ぶ生鮮のサンマは、細くてあまり脂がのっていません。全般的に痩せていることもあるのですが、それだけが理由ではありません。 鮮魚向けのサンマが不足しています。このため、最近まで食用になるのに、サンマが潤沢だったので選別して、餌料向けなどにしていた細くて小さいサンマも、足りないので食用に回さざるを得ないのです。 つい5年ほどまでは、年間で20〜30万トンと鮮魚では消化できない量が水揚げされていました。それが2017年は8万トンと半世紀ぶりの凶漁となり、2019年はそれを下回るペースでの水揚げとなっています。このため、供給不足でキロ当たりの価格が上がり、それが1尾価格の大幅上昇として跳ね返っているのです。 サンマ国別水揚げ量推移 水産研究 教育機構 具体的な数字でいうと、2
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