大井町線と目黒線の2路線が乗り入れる大岡山駅。駅を出ると正面に、理系大学の最高峰・東京工業大学(現:東京科学大学)のキャンパスが現れる。この大学のすぐそばに、驚くべき常連客を抱える中華料理の名店がある。 35年の歴史を誇る「四川屋台」は、東工大OBのスミーさん(ハンドルネーム)を10年以上にわたって虜にし、2,700回以上も通わせているという。なぜ彼は、この店に魅了されてしまうのか。その秘密は、店主・峰彰男さんが振る舞う本格四川料理と、学生時代から通い続けるスミーさんをはじめとする常連客とのあいだに育まれた深い絆にあった。 大学のそばに根づいた中華料理店で繰り広げられる、食と人情のドラマに迫る。