人によっては簡単な問題というか、愚問に近いのかもしれないが、ご存知? 「粉飾決算」にはなぜ「粉」が付くのか? 「粉飾」という熟語の構成は、「電飾」に似ている。この2語が同じ構造で、「電飾」が「色とりどりの電灯をつけて飾ること」というなら、「粉飾」は、「粉をつけて飾ること」のようになりそうだ。 もちろん、違う。本来は、「扮飾」。 「扮」の意味は、「装う」ということ。なので、「扮う(よそおう)」「扮る(かざる)」と訓じることもできる。なので、「扮飾」の構成は、「よそおいかざる」である。 つまり、「粉飾」は「扮飾」とすべきところの、「扮」を「粉」で置き換えただけのことだ。 別の漢字で置き換えていいのか? 国語の問題だったら、「粉飾決算」という書き取りはバツじゃないのか? 「扮飾決算」の「扮」を「粉」にするのは、「代用字」というのだが、これは、1956年(昭和31年)7月5日に国語審議会が示した「