青森県深浦町のJR五能線にある仙北岩トンネル(長さ9.5メートル)が、25日から日本一短い鉄道トンネルになることが分かった。現在の最短は群馬県のJR吾妻線にある樽沢トンネル(同7.2メートル)だが、近くの八ツ場ダム建設に伴うルート変更で24日に役目を終えるためだ。五能線を管轄するJR東日本秋田支社は「新たな観光スポットとして、多くの人たちに訪れてもらいたい」と歓迎している。 仙北岩トンネルは、十二湖-陸奥岩崎駅間の日本海に突き出た岩壁を掘って造られ、1931年9月に完成した。観光快速列車「リゾートしらかみ」が走り、鉄道ファンの間では、風光明媚(めいび)な撮影スポットとして知られる。 仙北岩トンネルがある一帯は、8月6日の大雨による土砂災害で同月30日まで不通となった。秋田支社は「乗客を呼び戻すきっかけになれば」と期待する。 群馬県の樽沢トンネルがある吾妻線は45年に開業。管轄する高崎