カワラサンゴについた灰をダイバーが払うと、煙のように舞い上がった。白色部分は死んでいる=鹿児島県の錦江湾 活発に活動を続ける鹿児島市の桜島からの大量の降灰が、鹿児島湾に生息するサンゴに深刻な影響を及ぼしている。灰が降り積もり、一部が白化して死ぬサンゴも。その様子を同市の水中写真家出羽慎一さん(40)が撮影した。 出羽さんによると、被害を受けているのは桜島の南東、水深1〜10メートルに生息するサンゴで、灰をかぶった部分が死んだ。積もった灰で呼吸できなくなったためらしい。この現象は昨年10月ごろから見られるようになったという。 桜島は昨年、爆発的噴火の回数が観測史上最多を記録した。毎月の回数も、昨年10月以降は11月を除いて軒並み100回を超えている。大量の火山灰が北西の季節風によって南東に流され、海中のサンゴに降ったとみられる。 九州大天草臨海実験所(熊本県)の野島哲准教授(海洋生態