ニューヨーク南地区連邦地裁のデニーズ・コート裁判長(写真=下)は7月10日、アップル社を被告とする2010年のE-Book価格談合事件公判で、出版社の談合とは無関係とするアップルの主張を悉く却下し、首謀者としての行為の違法性を認定した判決を下した。アップルは直ちに控訴の意思を表明した。すでに大手出版5社は和解に応じているので消費者には直接の影響はないが、アップルにとっては少なからぬダメージとなった。次の焦点は、損害賠償額の認定となる。 アプリのビジネスモデルに影響も アップルは、「アマゾンの価格設定に対する出版社の怖れと焦燥を好機として、鮮やかにゲームに加わり主導権をとった。」と判決は述べる。E-Bookの価格引き上げのためのビジョン、フォーマット、タイムテーブル、振り付けなど必要なことはアップルが提供した。単純にアマゾンとの価格競争を回避するためであった。判決は、エージェント価格制に移行