◇「地球全体が警戒期」 マグニチュード(M)9.0と世界観測史上4番目の超巨大地震となった東日本大震災。だが、ひとたび起きればこの国を根本から揺さぶる大地震は、まだある。「東海」「東南海」「南海」3大地震や首都直下地震などだ。その危険度はどこまで高まっているのか。【宮田哲】 <生徒が集合し、急いで学校前にある山へかけのぼりました。山から町を見ておりますと、どろ波がおしよせて町へ舟が流れてくるやら家がなんげんともなくたおされました> 東日本大震災を思わせる描写だが、実は1944(昭和19)年12月7日にあった「東南海地震」の光景を、三重県吉津村(現南伊勢町)のある国民学校児童が書いた作文の一節だ(00年刊「忘れない!あの日の大津波」より)。紀伊半島東部沖から遠州灘にかけてを震源域とするM7・9のこの地震では高さ6~9メートルの津波が起き、死者・行方不明1223人、全壊家屋数は1万7000を超