ベネズエラの広大なカナイマ国立公園の中には、岩絵が描かれた遺跡群がある。そこに描かれた星々や木の葉の絵を調査した考古学者たちは、この岩絵遺跡群が未知の古代文化の中心地だったとみている。 岩絵遺跡群があるのは、総面積約3万平方キロメートルにおよぶカナイマ国立公園の中でも特に近づくのが難しい地域。最初に岩絵が見つかったのは2009年だった。以来、米マノア財団からの資金提供の下、首都カラカスにあるシモン・ボリバル大学のホセ・ミゲル・ペレス・ゴメス氏を団長とした調査団は20もの先史時代の岩絵遺跡を発見してきた。 2023年11月にはそれまでの成果を学術誌「Rock Art Research: The Journal of the Australian Rock Art Research Association」に発表している。 カナイマ国立公園には密林と草原地帯が広がる。その数百メートル上にはテー
