水俣病はメチル水銀に汚染された魚介類を食べたことによる食中毒事件だとして、熊本県水俣市在住の未認定患者の男性(59)が16日、国と県を相手取り、食品衛生法に基づく被害実態の調査と違法性の確認を求める行政訴訟を東京地裁に起こした。 提訴したのは、国などを相手に損害賠償訴訟を続ける水俣病被害者互助会の佐藤英樹会長。訴状や、原告代理人の山口紀洋弁護士によると、県や厚生省(当時)は、遅くとも1957年1月の時点で、水俣病が、水俣湾の魚介類を食べたことによる食中毒であることを認識していた。しかし、「すべての魚介類が汚染されているわけではない」などとして食品衛生法の適用を怠り、被害拡大を止めなかったとしている。行政に実態調査を求める訴訟は初めて。 山口弁護士は「調査をしていないのに、水俣病患者の認定基準が作られ、現在も使われている。このからくりを暴きたい」と話す。厚生労働省は「正式に訴状を受け取ってい
「(原告の人々は)胸が晴れなさったろうと思います」。最高裁判決について、絞り出すように語る石牟礼道子さん=16日午後、熊本市、安斎耕一撮影「(原告の人々は)胸が晴れなさったろうと思います」。最高裁判決について、絞り出すように語る石牟礼道子さん=16日午後、熊本市、安斎耕一撮影 【木村司、安斎耕一】作家の石牟礼道子さんは最高裁判決後の16日夕、熊本市内で報道各社の取材に応じた。主なやりとりは次のとおり。 ――最高裁は溝口秋生さんの訴えを認めました。大阪訴訟は、高裁に差し戻しになりました。 判決という形で出てくる言葉は、合理的なようで冷たいですね。もうちょっと庶民の言葉に直して考えたい。「まあ、今まできつうございましたねえ」って、言うてよかそうなもんと思う。ご近所なら、そげん言いますよね。「きつか目に遭いましたなあ」って。だけど、これで(溝口さんも)一応、胸が晴れなさったろうと思います。
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