舞台は15世紀中期、相次ぐ洪水、旱魃、飢饉、内戦で荒野と化した京都。ケダモノとして産み落とされ、赤ん坊の頃から親に見捨てられた少年「アシュラ」は、自然のなかで生きる術を学んでいった。時には、人を殺めて。そんなアシュラが、少女「若狭」と旅の法師に出会うことで魂を救済され、愛情を覚えていく。しかし、人間性を学んだアシュラが社会で見たものは、人間こそがケダモノであるということだった。やがて僧となり、絶望の果てにいる人々を安寧へと導いた高僧アシュラの少年時代の物語である。今作品は「水彩画を動かす」ことをテーマに、既存のアニメーション技術を発展させたもの。キャラクターはすべてCGで作成され、背景を描き起こしている。これによりカメラを自由に動かせるようになり、アニメーションに新たな臨場感を持ち込んだ。2DとCGIが融合した新しい技術を採用して制作された。(1時間15分5秒) 贈賞理由 アニメーションの