最近、日米の株価がずいぶん戻ってきた。率直に言って、これほど早いペースで戻ってくるとは筆者も思っていなかった。株価が回復してくると、ムードは変わる。つい最近まで「今年は全く駄目」と悲観的だったエコノミストたちの間からも「年後半には多少回復してくるのではないか」「来年前半には良くなるだろう」といった予測が多く聞かれるようになってきた。 しかし、このまま日米で株価が上向き、両国の景気が急速に回復に向かうと考えるのは早計だろう。もともとの原因であるアメリカの金融問題の着地点がいまだはっきりと見えていないからだ。 現在のアメリカの金融・経済は、日本の過去との比較では、1999年の後の何れかの段階に近い状況にあるのではないか。1999年の日本は“収益資産”を買う上では底値買いの良い買い場だったし、株価も実際に上がっていた。しかしその後日本経済に何が起きたかと言えば、ネットバブルの崩壊や金融・経済政策
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