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右翼の皆さん、来年の朝日新聞にご期待ください!

いやぁ、暮れも押し詰まってきたところでやってくれましたよ、朝日新聞
慰安婦問題を多角的に考えていくため、国内外の識者に様々な視点で語っていただく企画を始めます」という触れ込みで12月28日から始まった連載「(慰安婦問題を考える)」。トップバッターが大沼保昭で今日は熊谷奈緒子という露骨な「アジア女性基金」シフト。しかも二人揃って「性奴隷」概念を拒絶。ちなみに「慰安婦」問題に関してなんの実績もないのにいきなりちくま新書デビューした熊谷氏ですが、サンフランシスコ講和条約について「片面講和という旧連合国とのみの講和であった」(強調引用者、85ページ)というパラレルワールドからおいでになったようです。ま、あとは推して知るべし、です。
さらには本日掲載の「(回顧2014)論壇 戦争の歴史、「帝国」から問う 二分法と一線画す道」では朴裕河の『帝国の慰安婦』を激賞。ちなみに版元は朝日新聞出版! はっきり言って『日本型排外主義』(樋口直人)と『帝国の慰安婦』を並べて取り上げることのできる神経は理解しかねます。
日韓国交正常化50年となる来年に向けて、『朝日新聞』がどこに向かおうとしているのかがはっきりと見えてきました。でも「アジア女性基金」再評価という目論見ですら、日本の歴史修正主義者には受け入れられないでしょう。その時、韓国側からのアジア女性基金批判が「日本の「嫌韓」「右傾化」を招く大きな要因となった」などと的外れなことを言っている大沼氏が一体どういう態度をとるのか、見ものです。
今年ばかりはこの時期の決まり文句である「よいお年をお迎えください」を口にする気にはなれないですね。