岸田政権は、国の基本方針にかかわる複数の政策転換を年内に決着させようとしている。敵基地攻撃能力(反撃能力)の保有や、原発の建て替え(リプレース)推進などだ。いずれも国民に丁寧に説明し、十分に理解を得て進めるべきものだが、期限を設けて結論を急いでいる。重大案件を同時に進める手法に識者からは疑問の声が上がる。(山口哲人) 与党は2日、敵基地攻撃能力を保有することで合意した。日本は戦後、相手国領域への攻撃はしない専守防衛の方針を堅持してきたが、転換へと舵(かじ)を切り、憲法に基づく平和主義は大きく揺らぐ。与党合意を受け、政府は年内に改定する外交・防衛政策の指針「国家安全保障戦略」など安保関連3文書に盛り込むが、国会は関与していない。 防衛費も5年以内に国内総生産(GDP)比2%に増額させる方針だ。防衛費は1976年に国民総生産(GNP)比1%を上限とする方針が掲げられ、憲法に基づく抑制的な防衛政
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