「差別かもしれない」という名の金脈――『情況 二〇二四年夏号 トランスジェンダー特集』に関する同誌編集長・塩野谷恭輔氏への公開質問状 【評論】小峰ひずみⅠ塩野谷恭輔氏へ これから、再度、あなたを批判しようと思う。三度目だ。執拗だろうか。執拗だろう。しかし、私が『情況 二〇二四年夏号 トランスジェンダー特集』掲載のあなたの巻頭言を批判し続けているのは、別に私が怒っているからではない(だから、「私的なトラブル」として処理されるのはごめんだ【注1】。そもそも、あなたは、編集長として、ある「判断」をした。その妥当性は「公」の場で問われねばならない。後述するように、あなたはそれを避けようとする。だから、追求することになる。いかなる「判断」も、その妥当性を事後的に問われる可能性がある。あなたもまた例外ではない。だから、あなたは自らの立場を「裁判長」と類比したが、本稿であなたは――通常どおり・・・・・―