頭部(head)の背面に覆いかぶさった頭板(cephalic plate)はドーム状で、他のムカデの平たい頭部より分厚く盛り上がる[9](p44)。イシムカデと同じく、頭部の左右には明瞭な小孔状の側頭器官(Tömösváry organ)をもつ[9](p44)。口腔の前部を構成し、触角と顎の間にある板状の頭楯(clypeus)と上唇(labrum)は前面にあり、腹面にある他のムカデとは異なる[9](p45)。 触角(antennae)は頭部の左右から出た細長い鞭状で、他のムカデのような前縁中央から出た同規的な数珠状ではない[9](p44)。見かけ上は数百節に分かれるが、解剖学的には5節の肢節のみが含まれる[9](p44)。基部の2節は癒合した短い柄節(scape)で、特殊な小孔状の感覚器(antennal scape organ)をもつ[17]。残りの3節(第1-3区)は極めて細長い鞭状部