発表のポイント ハスの花弁は、開花期間(4日間)中に開閉を繰り返しながら伸長することが明らかになりました。 花弁の細胞のサイズを開花前後で比較したところ、着生位置が内側の花弁の基部細胞が最も伸長したことがわかりました。 着生位置が内側の花弁における基部細胞を経時的に観察した結果、これらの細胞は開花時に伸長し、閉花時に収縮することがわかりました。花の開閉時のこれらの細胞の伸縮と、花弁の向軸側と背軸側(注1)の細胞伸縮の差異が花の開閉の原動力の一つとして機能している可能性が示されました。 本研究の結果は、ハスのみならず花が開閉を繰り返す植物種において、その開閉のメカニズムの理解に広く有用な情報となることが期待されます。 発表概要 ハスの花は開花期間中に開閉を繰り返しますが、この開閉に関する先行研究は限定的であり、これまで花弁の形態変化や開閉のメカニズムに関する報告はありませんでした。本研究では