2025年1月に街を襲ったLA山火事のイートン火災で、米カリフォルニア州アルタデナの焼け落ちた商業施設の前を歩く人。気候変動によって山火事のシーズンがより長く、激しくなる中、科学者らは山火事の煙が人体に及ぼす特有の危険性についての研究に取り組んでいる。(Photograph by Ethan Swope, AP Photo) 山火事の周辺の住民が対処しなければならないのは炎だけではない。なぜなら、山火事の煙にはオゾン、一酸化炭素、多環芳香族化合物、二酸化窒素、粒子状物質など、さまざまな有害物質が含まれているからだ。これらは火元から何キロも離れた場所に住む人々にも影響を及ぼし、学術誌「Journal of the American Heart Association」に2018年に掲載された論文によると、呼吸器系や心血管系の疾患と関連しているという。 さらに、同じ人が毎年長期間にわたって煙混
