「東京だョおっ母さん」「人生いろいろ」など、戦後の歌謡界で多くのヒットを飛ばした歌手の島倉千代子(しまくら・ちよこ)さんが死去した。75歳だった。 東京都品川区生まれ。日本コロムビアの歌謡コンクールで優勝し、55年、「この世の花」でデビュー。57年、「東京だョおっ母さん」が大ヒット、NHK紅白歌合戦に初出場する。60年には美空ひばりと一緒に「つばなの小径(美空)/白い小ゆびの歌(島倉)」を発表。89年に美空が亡くなるまで、姉妹のような交友が続いた。 「からたち日記」「すみだ川」などで紅白には86年まで30年連続出場、翌年は出場辞退したものの、この年に出した「人生いろいろ」が大ヒットし、日本レコード大賞最優秀歌唱賞受賞。若い世代にも人気が浸透し、88年に再び出場した。紅白出場は計35回にのぼる。99年、紫綬褒章。