この7月、ソニーの携帯音楽プレイヤー・ウォークマンが発売から30周年を迎える。この「携帯音楽プレイヤーの代名詞」も、昨今では米アップルのiPodに押され気味であるが、我々の音楽視聴スタイルひいてはライフスタイルにも大きな変化をもたらしたという点ではやはり偉大なプロダクトであろう。改めて「ウォークマンの30年」を回顧してみたい。 ファースト・インプレッションは「3秒で世界観が変わった」 はじめてウォークマンを見たのは、1979年の夏、つまり、発売直後だ。 買ったのではない。見て、触って、聴いてみただけだ。残念だが。初期型を手に入れた友人(Kということにしておく)が、わざわざ家まで自慢しに来たのだ。 「明日すごいものを持って行くぞ」 と、前日、予告の電話があった。よく覚えている。それほどKは舞い上がっていたのだ。 が、当日、ブツを見て、私はがっかりした。 「なーんだ、小型のデンスケじゃ