サクサク読めて、アプリ限定の機能も多数!
トップへ戻る
ブラックフライデー
medt00lz.s59.xrea.com
諸君、私は敗血症が好きだ 諸君、私は敗血症が大好きだ 髄膜炎が好きだ 肺炎が好きだ 腹膜炎が好きだ 腎盂腎炎が好きだ 胆管炎が好きだ 意識障害が好きだ ARDSが好きだ Septic Shockが大好きだ ERでICUで 病棟で外来で 手術室でカテ室で この病院内で行われるありとあらゆる感染症治療が大好きだ 戦列をならべた抗生剤の一斉滴下が轟音と共に髄膜炎菌を吹き飛ばすのが好きだ 肺胞の奥の肺炎球菌がペニシリンの一撃でばらばらになった時など心がおどる 外科医の操るペアン鉗子が腹壁膿瘍を撃破するのが好きだ 破られた膿瘍から悲鳴を上げて飛び出してきたブドウ球菌を殲滅した時など胸がすくような気持ちだった ベテランナースのサクションチューブが患者の気管を吸引するのが好きだ 恐慌状態の新人ナースが引けないサクションを何度も何度も患者に刺突している様など感動すら覚える 敗北主義の常在菌をST合剤内服で
うちの地域でも、中学生以下の小児医療が無料になる。来年あたりから本決まりになるみたいで、 まだかろうじて生き残っている、小児救急やってる先生がたは、今からもう「終わった」とか言ってる。 夜間の小児科外来は、来る子供のうち9割以上は「軽症」。たいていの子供さんは、 日中の小児科外来が開くまで待っても、大きな問題は生じない。 今はそれでも、「時間外」であることが、わずかながら抑止力にはなっているけれど、 これが「無料」になってしまうと、もう歯止めがかからない。 黒幕はいない たぶん、議員も役所もそんなに馬鹿じゃないから、無料になったら患者が殺到して、 現場が疲弊して、病院が潰れることぐらい、容易に想像できるはず。 「無料化」を推し進める人は、たぶんそうなることを分かっているんだろうけれど、 多数決の原則は、その流れを止められない。 選挙は公約の争い。 誰かが「小児科医療無料化」を打ち出したら、
漫画原作者である小池一夫 さんの「主人公には弱点を。敵役には欠点を」という教えは、シンプルなのにとても深いなと思う。物語を作る側ではなく、読む側からそれを改変すると、主役には「欠落」を、敵役には「ずれ」を、になるのではないかと思う。 悪の組織は素晴らしい 主人公に立ちはだかる「悪の組織」を束ねるのは、理想の上司と形容されるような素晴らしい人物でないといけない。 「ブラック企業」に代表されるような、部下をこき使う、魅力のかけらもないような人物を悪の黒幕として設定すると、主役の戦いに大義が生まれない。 ブラック企業の上司は、部下となった人たちから選択肢と睡眠時間を奪う。部下に対して、組織に賛同する意思を引き出すのではなく、「組織に賛同しない」という選択肢を奪おうとする。物語ではたいてい、主人公は悪の組織に何かを奪われた存在として描かれるけれど、「ブラック企業」的な組織の末端には、やはり大切な何
Name:(required) Mail: (will not be published) (required) Website: Comment: Please comment XHTML: You can use these tags: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>
公平であることは大切だけれど、サービスを販売する側と受ける側とでは、「公平」の感覚は大きく異なってくる。 恐らくは「えこひいきせよ。その代わり屈するのではなく恩に着せろ」という立ち位置が、サービス業や、人間関係を円滑に回していく上での落とし所になってくる。横車を押す誰かに対して、グリーン車に相当する選択肢を用意することで、不快の機会を遠ざけることができるのだと思う。 岩手県議のこと 外来での待ち時間に憤った岩手県議のblog が閉鎖された。過去ログを掘れば掘るほど燃料が出てくる日記だったから、鎮火の手段としてはこれで正しいのだろうけれど、まだまだ燃えそうな気配は続く。 待ち時間が長いのは事実なのだろうけれど、自分たち病院の側から見ると、日記に書かれた県議の振る舞いは、炎上に見あった理不尽さに思える。逆に言うとこの人は、県議員という偉い立場の人なのに、どうして病院側に「俺を優遇せよ」と命じな
小学生だった大昔、通っていた日能研の学習塾では、理科の授業ではいつも、「君は天才だね」という評価をもらった。 「天才だね」は理科の先生が口癖にしていた言葉で、理科の授業中は、クラスの誰もが「天才」で、問題に正解しようが間違えようが、あるいは口ごもった時にだって「君は天才なんだから」とおだてられ、とにかく自分の考えかたを口にできれば、先生からは「君は天才だね」のお墨付をもらえるのが常だった。 反応時間は短くなっていく いつからの機能なのか、Twitter で何かを書くと、専用ブラウザだと書き込みの横に、RTされた数が記載されるようになった。ブラウザでTwitter を眺めても、自分の書き込みがどれだけのお気に入りに登録され、どれだけのRTを獲得できたのか、書いた言葉の「価値」みたいなものを数字で把握できるようになった。 Twitter の最初の頃、いろいろ書いてはフォロワーの数字を眺め、数日
意見の対立を解決するための手段として、合議というやりかたはどこか危うい。 意見の対立があったところで、リーダーに対立した誰かが「じゃあ私は別の場所に行きます」といえる状況ならばまだしも、外の環境から閉じた場所で発生した意見の対立は、合議によらない、むしろなるべく理不尽なやりかたで解決することを心がけないといけないのだと思う。 合議は難しい インターネットで寄付を募ることで立ち上げられた地方紙である「大槌みらい新聞」が、3万5000円をきっかけに瓦解しかけている という記事を読んだ。 リンク先では、メンバーの意見が対立したきっかけから、最終的に歩み寄る余地のない対立に至った会議のログが閲覧できるけれど、意見の対立を解消するための手段として、合議はそもそも難しいよなと思う。 体育会の昔、会議室ではお互いに正論をぶつけあい、トイレ休憩で各大学の主将がトイレに集い、会議の落とし所は、結局トイレで決
業務における報告は、個人的には簡潔であるほど好ましい。話しかたこそ丁寧なのに、本題に相当する内容がなかなか始まらない報告は、できることならやめてほしいなと思う。 簡潔な報告には行動目標が含まれている 何かのプレゼンテーションを行うときには、それを聞いた相手がどうなってほしいのか、あらかじめ目標を立てておかないといけない。目標なしにスライドを飾っても面白いプレゼンテーションにはならないし、なによりもそうしたプレゼンテーションは、聞いた人に満足が生まれない。 業務におけるちょっとした報告もまた、それを聞いた相手にどうなってほしいのか、行動目標みたいなものを頭に置いて行うと、簡潔で分かりやすい報告を行うことができる。 報告を行なって、相手に判断させたいのか、それとも病棟に来てほしいのか、あるいは書類にサインをさせたいのか、行動目標のある報告は、前半の2割ぐらいを聞いた時点で、自分なりに何をすれば
何かの事件が2ちゃんねるで盛り上がると書き込みが増えて、同じ話題でいくつもの板が作られる。 新しい板がたったときには、たいてい最初にまとめがあって、事象の始まり、悪化していく現状、予測される最悪の状況などが箇条書きにされ、「<- イマココ ! 」という書き込みで現在の場所が示される。 箇条書きに取り上げる文言は任意のものだから、ああいう書きかただって歪みから自由になることはないにせよ、「イマココ!」 というまとめかたをされた説明は話の見通しがよくなって、読む人を冷静にさせる効果があるように思う。 メルトダウンの昔 原発事故の発生直後、炉心内部の水位や温度、測定された放射線の量こそ報道されていたけれど、「結局それはどういうことなのか」という概略を理解するには、原発というシステムは複雑に過ぎた。 マスメディアの人たちは「メルトダウン」の有無を報道の重点に置いていたのか、東電の人たちが何かを発表
上司の側から現場に出されるオーダーというものは、願望ではなく行動目標として記載されないといけない。 間違った文法に基づいて出されたオーダーは、責任を現場にかぶせ、上司を免責する効果がある。上司の側にはオーダーの文法を守る道理が生まれないから、「それは正しいオーダーではありません」というメッセージは、現場の側から伝えていかないと、職場の空気はだんだんと悪くなっていく。 願望と行動とは違う たとえば「床ずれの発症をゼロにしましょう。患者様のためです」という目標は、上司の単なる願望であって、オーダーとは違う。目標をどれだけ熱心に唱えたところで、「発症ゼロ」という目標を達成するための手段が示されない限り、それをオーダーとして受容してはいけない。 上司の唱える目標が、たとえば「今まで4時間おきだった体位交換を、今月からは1時間おきにします」であれば、これはオーダーであるといえる。通常勤務をこなしなが
罵倒のようなやりかたにも使いかたがある。誰かを罵倒することで、その人の背中を強力に後押しするような効果を期待することもあるし、同じ罵倒のやりかたであっても、誰かを徹底的に否定してみせることで、その人から抵抗の意思を奪い去るような効果が期待できることもある。 海兵隊の教官は新兵を罵倒する 海兵隊訓練教官の罵倒を集めた記事を読んだ。 テレビ番組でときどき紹介される海兵隊の訓練風景は恐ろしいけれど、文章として罵倒の言葉だけを取り出すと、訓練教官をやっている人は、罵倒であっても相当に言葉を選んでいるのだろうなと思う。 訓練教官の罵倒は、読んでいて面白い。新兵に対して、何か「できなかった」ことを叱るのではなく、新兵ごとに到達点を仮想して、「やらなかった」ことを叱る。同じ「できない」を表現するにしても、結果を叱れば「お前は無能だ」というメッセージを送ることになる。できたはずの到達点を仮想して、そこに到
インターネット上に日記を公開することの効能というものは、書いている人が「ネタ切れ」の状況を体験できることにある。 ネタが尽き、なおも何かを書きたい人は、見慣れた日常風景を見なおして、なんとかそこから新しいネタを引き出せないものかと考える。そうした試行錯誤を繰り返すと、その人は一つの同じ風景から、切り口を変えた複数の文章を生産できるようになってくる。 日常の風景を様々な角度から描写する練習は、世の中のニュースや風景を、様々な目線で眺めるための助けになるのだろうと思う。 ネタは使い果たしたほうがいい これからインターネットで日記を書こうと考えるのならば、まずは一刻も早く「ネタ切れ」の状況に到達することを、とりあえずの目標にすべきなのだと思う。 「このネタは面白すぎるから、人気が出て文章力がついてからまとめよう」と考えるのはやめたほうがいい。面白い事件に遭遇したとか、どこか珍しい場所に旅行をした
Recent Entries 言葉の排除が共感を近づける 人を bot にする道具 新型旅客機の特番を見た 待合室の経済 名門再起の物語 言葉の伝わりやすさについて 人格否定の使いかた 団体競技としての刑事尋問 御札はどうして売れるのか トラブル対策としての選択枝 Recent Comments 待合室の経済 04/04 foo 言葉の伝わりやすさについて 03/31 Luddite 03/27 medtoolz 03/23 30ryo 人格否定の使いかた 03/23 Anonymous 03/19 で 03/15 通りすがり トラブル対策としての選択枝 03/20 orhopedics 03/15 通りすがり 03/13 medtoolz Recent Trackbacks 0から1を作った経験 01/13 As a Futurist... 制約を身につける 01/11 ルールがあるから
それが親しい人であっても、見知らぬ誰かであっても、自分に対して好意的な反応を返してもらうことは気分がいい。 共感はサービスの原動力で、共感が上手な人はそれ自体で商売をすることもできるし、ユーザーを共感してくれる誰かと結びつけてくれるサービスには人が集まる。 人間と区別がつかない、極めて精巧な人工知能を生み出すことができたとして、そうした人工知能によって提供された共感は、サービスとして商売になる。 高性能な人工知能を完成させるのは難しいけれど、人間の認知を、ネット上に多数存在する単純な人工知能、bot のレベルに引き下げることができるのならば、bot が提供する幼稚な共感から、 人間はより多くの快適さを引き出せるのかもしれない。 「マジやべぇ」はマジやべぇ いろんなアプリケーションとして提供されている人工無能、入力された言葉に対して、あらかじめ用意された単純な文章を返すだけの機能しか持たない
つい最近、三菱のMRJ、次世代の新型国産旅客機を特集するテレビ番組を見た。 30分ぐらいの番組で、ドラマにしやすい、番組に仕立てやすいところを切り出して放映された結果であろうとはいえ、新型旅客機の高性能は、なんだか製造現場の大出血を前提にしているように思えて、この飛行機はたしかに、ゼロ戦の血筋を引いているんだろうと思えた。 妥協を許さない高性能は息苦しい MRJは、次世代型の最新エンジンが世界ではじめて搭載されて、さらに空気抵抗を極限までそぎ落とした設計を行うことで、従来よりもはるかに高い燃費を達成したのだという。 機体の形状を設計する際には試験を繰り返し、少しの妥協も許さなかった。妥協を許さない姿勢は製造の現場にも徹底されて、欧米の基準よりもはるかに厳しい、15ミクロンの精度が現場に要求されて、指先の感覚だけでミクロンの精度を見分ける名人的な技能者が、繊細な感覚で持ってそれを実現したのだ
病院をはじめ、待合室という場所は、何か共通の需要を抱えたお客さんが集まる場所であるのと同時に、お客さんに何かを販売する側は、そこに待合室を作らなくてはいけないぐらい、お客さんへの対処に切実な問題を抱えている場所でもある。 お客さん自身も、そこで対処を行う業者の側も、待合室を挟んだ両者はそれぞれに何か問題を抱えていて、問題解決の手段を販売する場所として、待合室はもっと活かされるべきなのだろうと思う。 逆紹介は大変 総合病院にはたくさんの患者さんが集まって、高血圧や糖尿病や、慢性的にこれから先も薬を処方しなくてはいけない人は増える一方で、外来日に患者さんの列が100人を超える日だって珍しくない。 今の保険診療制度だと、入院ベッドを持った総合病院では外来診療の報酬が低く、ベッドを持たない開業医には外来診療の報酬が比較的高く設定されて、総合病院に入院患者さんを増やし、一方で外来に来る患者さんについ
ガールズ&パンツァーはもう毎回が楽しみで、びっくりするぐらいに面白かったのだけれど、続編を期待していいのならば、主人公チームに敗北した側、黒森峰高校の逸見エリカを主役に、敗北の結果として、士気も結束も失った名門チームの再生と、困難な状況の中、隊長職を引き継いだ個人の成長みたいなものをテーマにしてほしい。 味方はどこにもいない 決勝戦を終えた時点で、逸見の置かれた状況は、恐らくは相当に悪くなる。 頼りの隊長は卒業するし、そもそもが家元の娘、国際的にもすでに有名な選手を今さら批判するOBもおらず、伝統校の敗北は、結果として隊長の孤立を許した副官が戦犯として囁かれることになる。 決勝戦には危うげなく勝ち進んだとはいえ、二連敗した名門には後がないし、そんな状況で火中の栗を拾う人もいないだろうから、戦犯たる副官は、消去法でそのまま隊長職を引き継ぐことになる。プレッシャーは莫大で、伝統は消えかけて、逸
とくに仕事で使うことを前提にするのなら、丁寧な言葉よりも、伝わりやすい言葉を心がけるべきなのだと思う。 伝わりやすさには深度があって、言葉の最前に動詞を持ってくるのが最初の段階、もう少し慣れたら、動詞の代わりに要約を置くことができると、言葉はさらに分かりやすくなる。自分がどうしてほしいのかではなく、自分が情報を出すにあたって相手は何が知りたいのか、聞き手にとっての「要するに」を想像して、それを言葉の最前に配置することができるようになると、言葉はさらに伝わりやすくなる。 丁寧な言葉は伝わりにくい 漠然と丁寧な言葉というものは、会話の内容が伝わりにくい。 ぶっきらぼうな言い回しよりも丁寧な言い回しは好まれて、だれでもたぶん、仕事をする人は「丁寧な会話を心がけましょう」なんて教わっているものだから、電話の冒頭はたいてい、話者の挨拶が最前に来て、「今お時間は大丈夫でしょうか」みたいな時候の挨拶が後
今日アルバイトの面接に行ってきた という記事の感想。 リンク先冒頭、アルバイトの面接に出向いた作者の人は、面接担当の人から 「なんでもっと頑張らないんだ!?こんな貴重な体験をしてきたのに、もっと能動的に動かないともったいないぞ!」と叱られ、否定され、その割に不思議と、否定を行った面接担当者に親近感を覚えたんだという。 否定の入り口は「取り返しのつかない過去」 面接担当者は冒頭で、まずは作者の話に耳を傾ける。話を十分に聴いてから、「こんなに貴重な経験を積んできたのにそれを生かせないあなたはだめな人間だ」と否定を行使する。 否定というのは強い感情だけれど、初対面の誰かから「お前はだめなやつだ。クズだ」なんて面罵されたところで腹が立つだけで、その人を信頼しようとか、その人の言うことに耳を貸そうという気分にはならない。 否定の感情をぶつけるためには根拠が必要で、根拠は相手の過去にある。否定の対象と
冤罪を扱った本を読んで思ったこと。 警察で行われる被疑者の取り調べ、とくに「それが冤罪であった」と断じられた刑事尋問というものは、被疑者と捜査官の戦いというよりも、むしろ「たしかな記憶などどこにもない」ということをルールの前提にした、一種の団体戦であるように思えた。 空白の時間は大切 トイレでその場を離れた誰かに対して、「さっき君がトイレに立った時に聞いたんだけれど、みんなずいぶん君のことを嫌っているみたいだね」とささやいてみせても、嫌なことを聞かされたその人には、ささやきの真実性を検証できない。「君のことを嫌っている」と断じられた誰かに問いただしたところで、その人の言葉が真実かどうかもわからないし、もちろんささやいた人間が嘘をついているのかどうかも証明できない。 検証できない時間の空白に猜疑心を植え、それを踏み台に人間関係の分断を試みるのが、誰かの信念を書き換えるときの基本的なやりかたで
Recent Entries 内科におけるローブの法則 クッキングチャートの文法 自由診療のこと 自分の体験で話すと刺さる 「物言わぬ上司」の力 気道確保のやりかた latex2html の設定 技術の欺瞞 広告の欺瞞 正しい技術は驚きを生まない Thinkpad 覚え書き Recent Comments 技術の欺瞞 広告の欺瞞 01/04 Kaz 自分の体験で話すと刺さる 01/04 Kaz 内科におけるローブの法則 07/08 カイル 02/18 medtoolz 02/18 to 善い人の善意が世の中を美しく腐らせる 06/13 Vanish 組織崩壊までの4段階(再掲) 05/16 ひろ 気道確保のやりかた 04/03 medtoolz 04/03 nori 04/03 774 Recent Trackbacks 正しい技術は驚きを生まない 03/29 www.evo8.org W
神社の御札は、機能がないのによく売れる。構造は簡単で、恐らくは寸分違わぬコピーを量産することも容易であって、神社で販売されている本物にしたところで、売っているのは本職ではなくアルバイトであることも多い。 熊野神社の牛王符宣誓あたりになると、そもそもあれは和紙に印刷された木版画であって、同じ品質、同じ材料で、レーザープリンターで何枚でも量産できる。同等の機能を持った安価なコピー品をいくらでも作れるはずなのに、神社の御札を求める人達は「本物」を求めて、山奥にある神社までわざわざ出向く。 映画であったり音楽であったり、同等機能を持ったコピー品が安価に出回る昨今にあって、神社の御札にはなんのコピープロテクトもかけられていないのに、コピー品を求めるユーザーがどこにもいない。あれはヒントなのだと思う。 宣誓は大事 熊野神社の熊野牛王符は、お守りとして飾られる場合と、誓約書として使われる場合とがあって、
埼玉県で救急搬送を36回断られた男性が亡くなった という記事を読んで思ったこと。 受け入れ閾値は変化する 離島の病院にはNo がない。呼吸不全の搬入要請が2件、病棟に残った人工呼吸器はあと1台という状況であっても、離島の病院が病院がそこしかないのならば、施設には患者さんを引き受ける選択肢しか残っていない。 たとえば救急外来を回している施設が隣りあって2件あり、片方は一人当直の小さな外来を、もう片方では専門医をそろえた高次救急外来をそれぞれ開いていたとして、そうした状況に、たとえば交通事故で多発外傷を生じた患者さんの搬入要請があれば、小さな施設は搬入を断ることになる。病気にはベストを尽くす必要があり、重たい疾患にはそれなりの設備と人員を用意する必要があって、隣にそれを用意できる施設があるのなら、そちらを紹介するのがベストにより近いだろうから。 ある重症度を持った患者さんがいて、果たして自分の
「見て学ぶ」ことが見学だけれど、見ることは、教わらないと難しい。 見学をしているようでいて、実際に行われているのは観光にすぎないことは多いし、ちゃんとした見学の手続きを踏むことができれば、恐らくは学習の効果は高まるのだろうと思う。 新しい職場ではまずは見て記録する どこかの部署に配置された新人には、まずは記録係を任せるのがいいのだろうと思う。 右も左も分からない現場において、新人としてそこに配置された人は、仕事として行われていることの裏側にある理論を学びたいだろうけれど、見ないで習った知識や理論を身につけるのは難しい。 理論の学習を後回しに、まずは新人の目線で、そこで目にしたあらゆる物事を文章にして記録してもらうと、学習の効率が高くなる。 習ったことが一度で身につくことは少ない。習ったことを間違えることなく再現するのは難しい。見たことは、それが文章として記録されていれば、見たとおりに再現で
以前別のところに書いた文章の再掲。 未知の問題に対して、「だいたいこうだろう」という概算を行えることが、技術者が成功する上では大切な能力になってくる。 概算が上手な人は、調査も計測もできないような未知の問題を前にして、過去の経験から数字を引くことで、個人の想像を、あたかも堅固な煉瓦で積み上げた建物であるかのように描写してみせる。それはあくまでも個人で想像したものにしか過ぎないのに、上手な概算は堅固に見えて、その堅固さが人を引き付ける。 概算能力の高い技術者が率いたプロジェクトは、結果として高い確率で成功する。 それはどんな過去に似ているのか ロケット技術者の糸川英夫は、ペンシルロケットを構想した国産ロケット黎明期、すでに3段式巨大ロケットに至るまでのロードマップを語っていたんだという。 ロケットの技術は、その時点ではまだペンシルロケットの構想段階でしかなかったのに、糸川のロードマップはいろ
小学校ぐらいの大昔、父親からときどき、「あの場所までは何メートルだ? 」とか、「あの建物は、重さで言ったら何トンぐらいあると思う? 」なんて質問された。 実家では年に数回、自動車方面の研究者がたくさん集まる機会があって、研究者の人たちはお酒を飲みながら、やっぱり「そこにないものの長さや重さ」について会話をかわして、誰もがみんな、だいたい似たような数字に到達していた。 父親は昔から概算が得意で、研究者にはそうした能力が必要なんだと教わったのだけれど、自分は当時、ついにそのからくりが分からなかった。 想像のものさしについて 概算している研究者を眺めていた子供の昔、「この人達は何か特殊な能力を持っていて、自分にはそれがないんだろう」と思っていたのだけれど、今思えばたぶん、たとえば「あの場所までの距離」ならば電柱の長さを比較すれば距離が概算できたり、重さだったら自動車の重量なりコンクリート密度なり
コミュニケーションの本を書いた昔、当時の自分は、理解というものを「相手の言葉を相手の文脈で呑み込むこと」、納得というものを「相手の文脈で自分の考えを再発見すること」なのだろうと考えていた。 こうした考えかたそれ自体は、平田オリザの演劇の本に借りたものだから、恐らくはそれほど珍しいものではないし、考えかたとしては、今でもそれほど大きく間違っているようには思えないのだけれど、こうした定義に従った「納得」を得るためのコストは莫大で、病棟でそれを達成するのはたぶん難しい。 昔の定義について 理解と納得というものを考えていた昔、理解とは事実の把握、納得とは事態の認識なのだろうと、とりあえず定義していた。 病棟において、患者さんによる「理解」とは、医師の説明を聞き、それを受け入れるものであって、医師と患者さんとの間にあらゆる情報が共有されると、今度は患者さんの内面から、「自分の病気とはこういうものであ
他blog より転載した記事。ちょうど「維新の会」が選挙で圧勝した頃。 橋下知事の勢いを「機動戦士ガンダム」に誰とえたら、戦いとは「ガンダムが負ける状況を作ること」だという指摘をいただいた。橋下知事に選挙で惨敗した、そういう意味でまだ戦いを始めてもいない可能性がある。 ガンダムは恐ろしい ジオン軍の「普通の兵士」から見たガンダムは、理不尽で恐ろしい。勢いに乗った超人は、その人の視点に乗っかる分にはまだしも人間として理解できるけれど、超人と同じ場所にいる普通の人から見たときには単なる自然災害であって、あれを同じ人間相手の戦いだと考えると、理不尽に過ぎて話にならない。 市長に当選した橋下知事には勢いがあって、これからしばらく、恐らくは暫定的な無敵状態が続く。本人にどんな攻撃を仕掛けたところで揺らがないだろうし、市長の弱点に見えた何かを叩いたところで、それが弱点であってもなお、返り討ちにされるリ
引用 お客様のお荷物はお客様の責任にて収納をお願いします。客室乗務員は収納の援助をいたしません お客様に対し、従来の航空会社の客室乗務員のような丁寧な言葉遣いを当社客室乗務員に義務付けておりません。客室乗務員の裁量に任せております。安全管理のために時には厳しい口調で注意することもあります 客室乗務員のメイク、ネイルアート、ヘアスタイルに関しては「自由」にしております 客室乗務員の制服は会社支給のウィンドブレーカー、ポロシャツのみ義務付けており、それ以外は「自由」にしております 客室乗務員の私語について苦情を頂くことがありますが、客室乗務員は保安要員として搭乗勤務に就いており接客は補助的なものと位置づけております。お客様に直接関わりのない苦情についてはお受けいたしかねます。 幼児の泣き声等に関する苦情は一切受付けません。航空機とは密封された空間でさまざまなお客様が乗っている乗り物であることを
次のページ
このページを最初にブックマークしてみませんか?
『レジデント初期研修用資料』の新着エントリーを見る
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く