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今年の「かわいい」
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兵庫県神戸市長田区に、入居者である高齢者だけでなく、さまざまな属性の人の暮らしを豊かにする多世代型介護付きシェアハウスがあると聞き、取材に訪れた。「はっぴーの家ろっけん(以下ろっけん)」には、高齢者や子どもたち、外国の方、若者など、年齢、職業、経歴の異なる多様な人々が訪れる。介護業界の常識を覆す「家」だけでなく「暮らし」も提供するサービスはどのように生まれたのか。関わる人たちに話を聞いた。
筆者:岡田悠(おかだゆう) 会社員と文筆業。『0メートルの旅』(ダイヤモンド社)、『10年間飲みかけの午後の紅茶に別れを告げたい』(河出書房新社)、『1歳の君とバナナへ』(小学館)が発売中。Podcast『超旅ラジオ』を毎週更新中。 東京にはエアポケットの街がある 18歳で上京したとき、驚いたのは、どこまでも街が続いていたことだ。地方で育った僕にとって、街と街は離れているものであり、その間は太い国道でつながれているものだった。街は「点」のイメージだったのだ。 しかし、東京で電車に乗っていると、車窓から見える景色には、いつまでも街が続いている。街と街がシームレスにつながって、また次の街が始まる。街が「面」として存在していて、歩いても歩いても、次々に個性的な街が現れる。東京のそんな所が面白くて、もう20年近く住んでいる。 東京のいろいろな街に住んだ。JR中央線沿いの個性的な街。恵比寿周辺の刺激
2024年春、東京都墨田区の賃貸マンション1階に「オラ・ネウボーノ」が誕生し、話題になっています。曜日や時間でさまざまなお店が出店する3つの「シェアキッチン」があり、フードコートのようにそれぞれのお店のメニューをテーブルで思い思いの食事を楽しめるほか、センスのよい雑貨なども販売されています。手掛けたのは、「1階づくりはまちづくり」をモットーにした「喫茶ランドリー」をはじめ、街の新しい居場所を次々と生み出している田中元子(グランドレベル)さん。ユニークな施設が生まれた背景と今後の思いを聞きました。 “孤育て”にならない! 居心地よく自然と人の輪が広がる 「オラ・ネウボーノ」が誕生したのは、東京都墨田区、菊川駅(都営地下鉄新宿線)から徒歩3分にあるマンションの1階。大通りに面しており、取材で訪れると、店頭は何やら楽しげな雰囲気。この「オラ・ネウボーノ」に足繁く通っているのは、Sさんと娘さん。上
建築家との家づくりは、理想の住まいを手に入れる最良の方法のひとつ。特に新築の一戸建てでは設計の自由度も高く、こだわりの強い人でも自分に合った住宅を実現することができます。一方で、選択肢が多すぎて、本当に自分の住みたい家にすることができるのか、不安に思う人も多いのではないでしょうか。 擁壁(※)の上から道路に向かって梁を突き出すように立つ、一風変わった外観の住宅に住むご夫妻に、このような設計に至った過程と暮らしぶりをお聞きしました。 ※斜面が崩れるのを防ぐための壁状の構造物 当初の要望を覆した土地選び 自身も建築の仕事に携わっているという前田さん(夫)。以前から新築の一戸建てに住みたいと考えていた前田さん(夫)は、大学時代の同期で建築設計事務所awn所属の建築家、江島史華(えじま・ふみか)さんに住宅の設計を依頼しました。江島さんは、どのような暮らしがしたいのか、3人でイメージをすり合わせるこ
著者:中村悠介 編集者。2012年よりレーベル「Happenings KYOTO」を運営し、音楽作品のリリースやコンサート、展覧会の制作などに携わる。京都精華大学メディア表現学部非常勤講師。 Instagram:@happenings_kyoto オーバーツーリズム真っ只中の京都市内の中心部。現在、自分が住むマンションは三条京阪駅から歩いてほど近い場所。鴨川の東側で、周りはホテルなどの宿泊施設に囲まれている。 気が付けば、京都市内に住んで早25年。自分のアドレスを振り返ると、最初は四条大宮で、そこから御幸町六角のマンション。そのマンションが老朽化のため取り壊しが決まり、現在の東山三条に。それが10年前。 その引越しは急に決まったこともあり、まずは駅に近いことを条件に物件を探し、なんとなく決めた。東山三条に住んでみて気が付いたのは、なにかと利便性が高いけれど、商業地の忙しない雰囲気がないこと
著: 川添 2019年、海外ボランティアから帰国し、京都市左京区の聖護院に住むことになった。もともと帰国したら結婚する予定で、妻が聖護院にファミリーマンションを借りていたことから、そこで同居することになったのだ。聖護院という土地については詳しくなかったけど、住んでみたらとてもいいところですぐに好きになった。後に家を建てるときも、近くに空いている土地がないかしばらく探したぐらい、この場所になじんでいった。平安神宮と共にあった聖護院での生活 帰国した月に婚姻届を出し、二カ月後に式を挙げた。結婚の準備って普通は半年から1年ぐらいかけてやるもんだと思っていたから、怒涛(どとう)のスピード感だった。妻のお母さんが大病を患っており、体の自由が効くうちにやれることをやりきってしまおうという試みだった。結婚式は自宅からも近い平安神宮で挙げた。平安神宮は妻の両親にとって思い出の場所で、そんな場所で挙式するこ
特定のエリアに、全国的に名が知れた建築家が設計した建物が多く立っていることはそうあることではありません。それも100年近くも使われ続けているというならなおさら。 滋賀県近江八幡市は、1905年にアメリカから来日し、日本で数多くの建築を設計した建築家ウィリアム・メレル・ヴォーリズが拠点とした街で、多くの建築が現役で使われ続けています。全国にファンの多いヴォーリズの建築を街の資産として受け継ぎ、市民や観光客が憩うという動きが広がっています。 細やかな気遣いが光るヴォーリズ建築 ヴォーリズ建築の魅力は、使い手のことを考え抜いた結果生まれた独自のデザインでしょう。採光・通風のための大きなガラス窓や、ベッドを用いた寝室、システムキッチンなど、現代では当たり前となった近代的なライフスタイルをいち早く設計に取り入れていました。それも、アメリカの建築がそうなっているから、という単純な考えからではありません
著者:守時 健(もりとき たけし) 元須崎市役所の職員。2013年に須崎市ご当地キャラクター「しんじょう君」を誕生させ、2016年にゆるキャラグランプリで優勝。キャラクターやSNSを駆使して、須崎市のふるさと納税寄付額を約1000倍に増やし、地方創生に貢献する。現在はSNSマーケティングに特化した地域商社「パンクチュアル」の代表取締役社長をつとめる。 スーパーゆるキャラ「しんじょう君」がいる須崎は住みやすすぎる 大阪から須崎に引越して12年になります。別に田舎が好きって訳ではなかったのですが、人が多いところは苦手でした。 広島で生まれ実家は倉敷。大阪に10年ほど住んでいたのですが、田舎暮らしも良いかなと思い立って高知県須崎市に引越してきました。須崎を選んだきっかけは偶然です。大学生の頃、たまたま旅行で須崎に行った際、ちょうど「新子まつり」が開催されていました。祭りのステージを見ていたら突然
私、フリーライターの水野康子と申します。 50代、非正規、単身世帯、マネジメント経験なし。そんな私が実家のある団地で手探りしながら理事長として駆け抜けた1年を振り返ります。 今回は、理事会の役決めにフィーチャー! 理事になって最初の活動が、前年度の2月に行われる“役決め”なのです。12名の理事の中から、なぜ私が理事長に? ベテラン理事たちが次々に繰り出す謎ムーブに翻弄されたポンコツぶりを綴ります。 ■前回までのあらすじ フリーライターの水野が離婚後、実家と同じ団地に戻って17年の月日が過ぎた。新築だった団地は竣工後42年を経過して老朽化。それに伴い住民の高齢化も著しい。7年前から始めた管理委託の取り組みは期待した成果を上げられないまま、持ち回りで任期1年の理事会メンバー12名は今年も完全委託と一部委託のはざまで揺れ動くのであった。 高齢化・老朽化団地の管理組合理事長に突然就任! 預かったの
書いた人:きくち(ブロガー) 週末になるとどこかに出かけ、見たこと、聞いたこと、食べたものについて、ブログを書いている 今夜はいやほい 夜、19時過ぎだろうか。近所に住んでいるという人が「はい、どうぞ」と鍋を持って現れた。 醤油系のよい匂いが立ち込めた。受け取った店主は「あ~、どうも、ありがとうございます!」と言って、慣れた様子である。いわゆる「作りすぎちゃったので、よかったら」コミュニケーションを僕はフィクションの中でしか見たことがなかったのだけど、どうやら、ここではそんなに珍しい出来事ではないらしい。 僕は、「鍋が来た!」という驚きの目で配偶者を見た。 配偶者も「え?鍋?」という表情をしていた。ちなみに、ここは、どこかというと本屋である。 「つまずく本屋 ホォル」 上記の本屋は川越の西のほうに位置する角栄商店街の一角にある。川越というと、何はともあれ、蔵造りの街並みが有名なのだと思うけ
書いた人:向坂くじら 詩人。国語教室 ことぱ舎(埼玉県桶川市)代表。2022年第一詩集『とても小さな理解のための』(しろねこ社)、2023年初のエッセイ集『夫婦間における愛の適温』(百万年書房)を刊行。朝日新聞、共同通信社配信の各地方紙、「現代詩手帖」ほか雑誌に詩や書評を寄稿。2024年には自身初の小説『いなくなくならなくならないで』が第171回芥川賞候補作となる。 桶川に暮らしはじめて、とにかくよく歩くようになった。もともとそんなに運動が好きなほうではないはずなのに、日によっては一万歩も歩く。駅にも、学習支援のお手伝いをしているフリースクールのお仕事にも、買いものにも、ちょっとした外食にも、できるだけ歩いていきたいと思う。 もともと散歩が好きだったわけではない。桶川の前に住んでいた街は、坂道に延々と建売の住宅街が続き、歩いていてもくたびれるだけでおもしろくなかった。思春期の鬱屈(うっくつ
筆者:木村綾子(きむらあやこ) 1980年、静岡県生まれ。10代から雑誌の読者モデルを経験し、書店員、イベントプランナー、文筆家として活動。2021年より、自らセレクトしたすべての作品に特典を添えて届けるオンライン書店「COTOGOTOBOOKS(コトゴトブックス)」を、2024年より同名で出版社を立ち上げる。 窓から四季が見える部屋でコトゴトブックスが生まれた 読み終えて、本を閉じて気がついた。開けた窓から聞こえてくる蝉の声に、鈴虫の音が混じっている。いつのまにかすっかり日は落ちていて、木立のなかに声の主を探すことはできないけれど、季節の変わり目にいることをはっきりと知る。 この家に越してきて3年が経つ。2021年の夏、コトゴトブックスというオンライン書店を立ち上げたのを機に、住まいを新しくした。 人が集える広いリビングがあること。派手さはなくていい、ただ、生活がしっかりと染み付いている
猫4匹と家族6人で暮らすなみそさんは、ユーモアあふれる家族の日常を毎日SNSのX(エックス)で発信し、18.6万人のフォロワーをほっこり癒やしています。4匹と6人の自由な個性が集まった暮らしは小さな家にはおさまらず、空き家を買って、夫が大規模リノベーションに挑戦。「猫も子どもも大人も遊べるテーマパークのような家」を造りました。さて、どんな家ができたのでしょうか。 なみそ家の長男は切り絵クリエイター、次男は扇風機大好き少年として有名 なみそさんは、夫のかずまさん、小・中学生の長男、次男、長女、次女、食べ物の名前がついた猫4匹と福岡県直方市で暮らしています。複数の猫ときょうだいのように育ってきた子どもたちは猫が大好き。長男のKENくん(小学5年生)は、小学校1年から切り絵を始めて、猫をモチーフにした切り絵やイラストなどを個展やネットで発表・販売し、企業とコラボするなど、ねこ切り絵クリエイターと
団地を愛しすぎた男「公団ウォーカー」管理人が選ぶ全国の”推し団地”! 団地さんぽで”ベランダで見分ける居室スペック””時代の遺物ダストシュート”など見どころも発見 UR都市機構(独立行政法人都市再生機構)が郊外団地の再生・再編事業を本格的に始めて30年以上がたちました。良品計画やIKEAといった民間企業や佐藤可士和や隈研吾などの著名なデザイナーや建築家とのタッグによる、新しい取り組みも生まれています。さらに直近では東京の赤羽台に「URまちとくらしのミュージアム」がオープンし、団地の魅力について再発掘する機会を提供しています。 今回は、全国の団地のスゴイところや魅力を発信しているファンサイト「公団ウォーカー」の管理人・照井啓太(てるい・けいた)さんに、団地の魅力と面白ポイントについてお話を聞きました。照井さんが暮らす神代団地(東京都調布市・狛江市)を歩きながらお届けします。 戦後、国民にとっ
マンションを譲渡されたり、住宅取得資金の提供を受けたりしたときには、基礎控除額(※)を超えると贈与税が発生します。しかし親や祖父母、他人から資金提供を受けたときや、夫婦間で不動産を譲渡したときでも贈与税はかかるのか、どのくらいかかるのか気になる人もいるのではないでしょうか? この記事では、「マンションと贈与税」について、発生するケースや計算方法、暦年課税と相続時精算課税の違いなどや贈与税を払えないときにどうなるのかについて、高柳総合事務所の高柳俊久さんに伺いわかりやすく解説します。 ※基礎控除額とは、贈与税の計算をする際に、贈与財産の価額の合計額から控除する金額のことです。 ※本記事は令和6年(2024年)1月1日現在の法律に基づき作成しています。 贈与税とは? 他人でも贈与税がかかるの? 贈与とは、当事者の一方が財産を無償で相手方に与える意思を表示し、相手方が受諾をすることによって効力が
書いた人:牟田都子 1977年、東京都生まれ。校正者。図書館員を経て、出版社の校閲部に勤務。2018年からは個人で書籍・雑誌の校正を行う。著書に『文にあたる』(亜紀書房)、共著に『あんぱん ジャムパン クリームパン 女三人モヤモヤ日記』(亜紀書房)『本を贈る』(三輪舎)ほか。 「吉祥寺に越してくればいいのに」から始まった憧れの暮らし初めて吉祥寺を訪れたのは四半世紀前のことだ。料理研究家・小林カツ代さんの店「GREENS/GOOD!S」でお粥を食べて、台所道具を選んだあと、「MIYAKE」でインテリア雑貨を見て、「パルコブックセンター」で分厚く重たい洋書を立ち読みして、お財布はからっぽ、胸はいっぱいで帰路につくことができたら理想的な休日だった。住みたい街はと聞かれたら無邪気に吉祥寺の名前を挙げていた。そんな大学生だった。 20代を図書館員として過ごしたのち、30歳で出版社の校閲部に業務委託契
4棟の団地。すべて5階建てでエレベーターはない。棟ごとに3本の階段があり、1つの階段をはさむ10戸が管理組合の最小単位。この10戸から毎年1名を理事として出す。持ち回り制で任期は1年(イラスト/てぶくろ星人) 私が暮らす団地は1981年に竣工しました。父にとっては、勤めていた会社の社宅を出て、初めて手にした自己所有の新築物件です。父は三男。母は次女。どちらも長子でなく、受け継ぐ家を持たなかった親にとって、当時、“最先端”と言われた団地は手の届く幸せのカタチ。団地暮らしが気に入った父母はその後、戸建てに移るチャンスに恵まれてもあえて見送ったほどでした。 ところが、です。 日本社会は高齢化に歯止めがかからず、その一方で団地の老朽化が深刻化。離婚して実家と同じ団地に戻り、向かいの棟に入居すると、その年に管理組合の理事会に出席するように言われました。今思えば、あのころから理事のなり手が足りていなか
静岡県沼津市。僕はこの街で生まれ育ち、高校卒業後、約20年という長いブランクを経て沼津に戻り、2023年9月に「リバーブックス」という小さな本屋を始めた。会社員生活を続ける未来を信じて疑わなかった自分がなぜ沼津で本屋をやっているのか。そのいきさつを話したいと思う。 沼津という街 沼津市は静岡県の東部の都市で、伊豆半島の付け根に位置する街だ。人口は約18万人で静岡県では4番目に多い。日本一の深海湾である駿河湾に面し、背後には富士山がそびえ、街の中心には狩野川という大きな川が流れていて、海・山・川が全部揃ったロケーションが自慢でもある。 自然が豊かなので当然食べ物もおいしく、魚介類や果物はもちろん、お茶やお米、地酒にクラフトビールと、要はなんでも美味しい。 そして、近年の沼津といえばアニメ『ラブライブ!サンシャイン!!』の舞台である聖地として、街を挙げてラブライブ!を応援していることで有名だ。
一人暮らしの高齢者は賃貸住宅を借りられない?その理由は? 内閣府の調査によると、2022年時点で、65歳以上の人がいる世帯は全体の50.6%と約半数。そのうち31.8%を一人暮らし世帯が占めており、男女ともに高齢者の一人暮らしの割合は今後も増加すると予測されています。 そんな状況でありながら、一人暮らしの高齢者は賃貸住宅を借りにくいともいわれています。どんな理由が考えられるのでしょうか。 生活費など経済的な問題 総務省の家計の概要(2023年)によると、65歳以上の一人暮らしの生活費(消費支出)は月平均14万5430円。 内訳は、食料費40103円、住居費12564円※、光熱・水道費14436円など。可処分所得11万4663円に対して、30768円の赤字という数字が出ています。 ※持ち家、賃貸の区別なし 退職して収入源が年金のみの場合、十分な生活費が見込みにくいケースでは、家賃の滞納が懸念
子どもと工務店がつくる注文住宅! 打ち合わせ・設計も体験、ダンボール製の”マイホーム”で住育を ホロスホーム「ダンボールハウスけんちくじむしょ」 夢のマイホーム。特に注文住宅においては長い時間をかけて打ち合わせを重ね、理想の住宅を実現していくことになります。 家づくりは親が白熱するあまり、打ち合わせ中はお子さんたちは置き去りにされ、退屈になってしまいがち。そんな小さなお子さんたちにも、家づくりに参加してもらうことはできないか。そんな思いから、お子さんと一緒にダンボールハウスを設計する「ダンボールハウスけんちくじむしょ」を社内に立ち上げた工務店があると聞き、取材しました。 「ダンボールハウスけんちくじむしょ」は愛知県三河地区を中心に注文住宅の設計施工を手掛けるホロスホームの新サービスです。広報の山口謙三郎(やまぐち・けんざぶろう)さんと、一級建築士の長坂和久(ながさか・かずひさ)さんにお話を
2024年の元日、能登半島の南西から北東を震源とする「令和6年能登半島地震」が襲った。あの日から半年以上が経ち、報道されることも少なくなったが、最大震度7、M7.6を記録した大きな震災だ。解体が必要な建物の見込み数は、当初の想定から1万棟近く増えて3万棟を超える。 これまで能登には何度か訪れており、当サイトでも『能登半島先端の「珠洲(すず)」という名前にピンと来て、街を見る前から移住を決めて無事に四年目ってどういうことだ』『能登半島の海と過ごした最高の夏休み。石川県志賀町に1軒の古民家を買った男は、集落の未来も買おうとしていた』という記事を書かせてもらったこともあり、ずっと気にはなっていた。 そこで8月の後半、能登で出会った人々と土地が現在どうなっているのか、夏休みの観光を兼ねて訪ねてきた。 ※上記の記事に目を通してから、以下を読んでいただけると幸いです。 ※記事中で紹介しているのは202
日本の義務教育には存在しない飛び級と留年。フランスではどちらも、小学校から存在しています。そのメリット・デメリットを考察する前に、「フランスの学校教育システムには共和国の理想が詰まっている」という肝心なところを、まず説明したいと思います。 フランス国民教育・青年省のHPを見ると、「教育制度の主原則」として「教育の自由、無料、中立、非宗教、義務」の5つの柱が掲げられています。さらに「1958年10月4日制定の憲法により、あらゆる段階における無料かつ非宗教の、公立の義務教育実施は、国家の義務である」とも。教育の機会を無料で提供することは、国の義務なのです(まさに義務教育!)。義務教育は3歳から16歳、日本の保育園から中学校までにあたります。 この「国家の義務」の教育を平たく解釈すると、裕福な家庭の子どもも、そうでない家庭の子どもも、移民・難民の子どもも、みんなが等しく国民教育・青年省の指導下に
広島県尾道市に暮らす髙橋玄機さんは、茶葉の加工・製造から、小売り・卸、直営店の立ち上げ・運営、商品開発や他店のプロデュースに至るまで、お茶にかかわるあらゆる仕事を請け負っています。もともと広島市生まれだった髙橋さん。2016年に自身が代表を務める「TEA FACTORY GEN」を設立し、県内でも山間にあたる世羅町に茶畑を借りて無肥料・無農薬での栽培・管理・製造を開始しました。2017年には、移住先の尾道市でカフェ兼販売スペース「TEA STAND GEN」をオープンし現在に至ります。現在、尾道と世羅の2拠点で活動する髙橋さんに、それぞれの土地の魅力と製造するお茶の面白さを語っていただきました。 若い移住者のチャレンジを応援してくれる、尾道の街 尾道市にあるカフェ兼販売スペース「TEA STAND GEN」は、純粋にお茶を味わうための空間が用意されている/写真提供:髙橋玄機── 髙橋さんの
団地の断熱改修、2億円の工事費「住人の新たな負担ゼロ」で! 住人主導で夏の暑さ・冬の寒さ等の悩み解決を進めた竹山団地 横浜市 2025年4月から省エネ基準への対応義務化が始めることなどもあり、改めて住まいの性能、とくに断熱性能や気密性能に注目が集まっています。そのような中、2010年とかなり早い時期に住人主導で竹山団地内、6棟の断熱改修工事に取り組んだのが、竹山16-2団地管理組合法人(神奈川県横浜市緑区)です。 どんな経緯で、どのように、どんな断熱改修工事を行ったのか、竹山16-2団地管理組合法人 事務局長の稲葉壮二(いなば・そうじ)さんにお話を聞きました。 築40年を契機に大規模改修工事を検討 JR横浜線「鴨居」駅からバスで10分弱の場所にある、約3300戸を有する竹山団地。そのうちの3000戸ほどは分譲棟、残りは神奈川県住宅供給公社が管理する賃貸棟として、数棟ずつに分かれた管理組合が
ゲーム好きなら「自分の部屋をゲームに集中できるゲーム部屋にしたい」と思ったことがあるのでは? 今回は「一人暮らしの部屋をゲーム部屋にする」と仮定して、向いている物件の特徴やレイアウト例のほか、最初に必要なもの、おしゃれな部屋にするコツ、おすすめのアイテムや家具などをゲーミング家具ブランドのBauhutte(バウヒュッテ)さんに聞いてみました。 ゲーミング部屋に最適な部屋を探そう!快適な回線と防音性は確認必須! はじめから大きい回線を選ぶ&後から個人で回線が引けるか確認しておく ゲーム部屋を作る上で、快適なネット環境は必須条件です。賃貸物件では物件全体でインターネット回線を契約しているケースやインターネット無料の物件もあります。個人的に回線を引くよりも初期費用がかからないのはメリットですが、ゲームの種類によっては通信速度が遅くてストレスがたまることもあります。 「プレイするゲームによって必要
60代を迎え、一人暮らしのマンション選びに悩んでいる人も多いのではないでしょうか。賃貸物件を借りるのか購入するのか、間取りや設備はどうするのかなど、考えることは少なくありません。そこで本記事では、60代の一人暮らしに適したマンション選びで大切にしたいことを、bluebirdの須崎健史さんに伺い解説します。快適で安全な、そして楽しみながら暮らせるマンション選びの参考にしてみてください。 60代のマンション一人暮らし 将来を見据えて貸借と購入のどちらがよいか見極める 60代の一人暮らしでマンションを借りるメリット・デメリット メリット 60代の一人暮らしでマンションを借りることは、購入と比較すると初期費用を抑えられることがメリットです。賃貸マンションでは、入居時に必要なのは礼金・敷金と前家賃程度ですみますが、60代でマンションを購入するには、多くの頭金が必要になりがちです。 「賃貸マンションに
著者:ヒコ 1985年生まれ、会社員。ポップカルチャーととんかつ、あるいは最近のことをブログ『青春ゾンビ』に綴っている。 わたしは東京生まれ、東京育ち。会社勤めの傍ら、ポップカルチャーに関するブログや原稿を細々と書いていたのだが、ある日突然、大阪への転勤を告げられ、東京の地を離れなくてはいけなくなった。 ポップカルチャーを享受する上でも、少なからず“東京在住”というアイデンティティに寄りかかっているという自覚もあったので、それを剝奪された自分は一体どうなってしまうのだろう。いや、そもそも知り合いも誰もいない土地で暮らしていくのは恐ろしくて寂しい。 それに、大阪という土地には勝手な苦手意識を抱いていた。今となっては本当に恥ずかしいのだけど、ヒョウ柄、阪神タイガース、吉本興業、お好み焼きで白飯を食らい、浪花節の人情の街……コテコテのイメージしか大阪に持ち合わせていなかった。『M-1グランプリ2
世界の憧れ”きれいな日本の公衆トイレ”の危機をAIが救う!? 混雑予測、清掃回数管理、さらに便器数&動線の最適化など最新技術がすごすぎる 駅やオフィスビル、動物園・水族館、病院など、いつ、どこを訪れてもおよそキレイで、しかも無料。それが日本のトイレです。「きれいなトイレは日本の文化」とまでいわれ、訪日外国人客はその充実ぶりに驚き、日本に帰国した人は「ホッとする」といいます。ただ、空前の人手不足もあり、「いつでも・どこでも無料でキレイ」は、難しくなっているそう。こうしたトイレのお困りごとを、AIやDXで解決しようという試みが、LIXILではじまっています。その詳細を聞いてみました。 トイレ設計をDX化。みんなの意見でよりよいトイレ設計を「選べる」ように LIXILは家庭用をはじめ、さまざまな設備機器等を生産している住宅設備メーカーです。今回注目したのは、住まい用ではなく、誰もが利用するパブリ
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