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ドラクエ3
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複数企業の健康保険組合が個人情報漏洩の可能性を発表した。漏洩の可能性があるデータには、氏名や住所、生年月日などが含まれていた。システムの委託先であるヒロケイがランサムウエアに感染したのが原因だ。削除すべき個人情報を消していなかったところへ、不正アクセスされた。委託先管理のずさんさが、サイバー攻撃によって浮き彫りとなった。 2024年7~10月、7社の健康保険組合が相次いで組合員の個人情報漏洩の恐れがあると公表した。 原因は、ヒロケイで発生した不正アクセスだ。ヒロケイはシステムのコンサルティングや開発・導入・保守などを手がけ、健康保険組合向けの基幹業務支援システムも開発する企業である。 健康保険組合から業務委託を受けたり、健康保険組合が別企業に委託した業務をヒロケイに再委託したりすることもある。今回、ヒロケイがランサムウエア攻撃に遭い、開発などを委託された際に取り扱っていた個人情報に不正アク
第1回では企業がサイバー攻撃に遭った場合のリスクについて、実際の過去事例を挙げながら説明していく。またリスクに伴う被害額もモデルや計算式を用いた算出方法を提示する。 年々件数が増加するサイバー攻撃。攻撃手法の中でも特に多くの割合を占めるのが、ランサムウエア(身代金要求型ウイルス)を用いた攻撃(ランサムウエア攻撃)だ。2024年6月のKADOKAWAへのランサムウエアを含む大規模なサイバー攻撃が記憶に新しい。 警察庁が2024年9月に発表したランサムウエア被害報告件数の推移によれば、2024年上半期におけるランサムウエアの被害報告件数は114 件と前年同期(103件)を上回るペースで増加した。またフィッシングの被害報告件数も前年同期から約10万件増加した。 このようにサイバー攻撃被害が増えている昨今において、セキュリティー投資は企業にとって重要な要素となっている。一方で日本のセキュリティー担
発電や産業、運輸、暖房など様々な分野で化石燃料への依存度が高いポーランドでは今、カーボンニュートラルの実現に向けてエネルギーの大転換期を迎えている。エネルギー転換への鍵として、同国が普及に力を入れる次世代エネルギーが水素だ。多額の投資が集まる中、これまで同国になじみがなかった日本企業にとっても、技術を売り込む千載一遇の好機が到来しつつある。
三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)がデジタル専業の新銀行を設立する案を検討していることが日経FinTechの取材で分かった。ふくおかフィナンシャルグループ(FG)傘下のみんなの銀行向けにアクセンチュアなどが開発するクラウド型勘定系システムが選択肢に浮上している。MUFGは「金利のある世界」を念頭に国内リテール事業の再構築を進めており、新銀行案もその延長線上にある。 事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。関係当局の許認可などを前提に、2026年にも新銀行を開業させる可能性がある。MUFGは日経FinTechの取材に対して「コメントを差し控える」とした。 MUFGは国内リテール事業の再構築を進めており、矢継ぎ早に手を打っている。2024年だけで見ても、2月に三菱UFJ銀行がロボアド国内最大手のウェルスナビと資本業務提携し、同社を持ち分法適用会社にした。両社は顧客データを収集し、ア
ノーコード・ローコードツールはソフトウエア開発を容易にしたが、カスタマイズ性が低い。生成AIを活用したコーディング支援サービスの登場がそんな状況を一変させた。新たなコード自動生成サービスが続々登場し、ユースケースを広げている。 プログラミングの知識がなくてもアプリがつくれる――。コード自動生成技術の歴史は、そんな未来を予感させ続けてきた。UML(統一モデリング言語)モデルの発展、BPM(ビジネスプロセスマネジメント)ツールによるモデリングとコードの自動生成、ノーコード・ローコード開発ツールなど、生成AI(人工知能)以前にも様々なコード自動生成のアプローチがあった。 特にノーコード・ローコード開発ツールは、ソフトウエア開発のハードルを下げている。「プログラミングの知識がなくても、ビジュアルなGUIの操作だけでアプリケーションがつくれる」。そんな触れ込みで多くのツールが登場、あるいはリブランデ
2024年7月に米CrowdStrikeのEDR製品「CrowdStrike Falcon」を起因とした大規模障害が起こった。EDR市場で高いシェアを獲得していた同製品だが、大規模障害を機にEDRのシェアに変化は起きたのだろうか。
三菱ケミカルGは量子技術を使ったEUVレジストの開発に乗り出す(出所:三菱ケミカルG、GRAFILM) 三菱ケミカルグループが量子技術を応用したEUV(極端紫外線)露光向け材料の開発に乗り出す。量子情報を活用した新しいシミュレーション技術によって、EUV露光に適した新材料の開発を目指す。微細化が進むにつれて正確な回路パターンの形成が難しくなる課題を克服する。 半導体の微細化では、ウエハーに目的の回路形状を正確に転写することが難しくなる。次世代のEUV露光技術では、要件を満たす感光性材料(レジスト)を開発できていないことが、同技術の実用化を遅らせる要因の1つとなっている。そこで三菱ケミカルGは最適なレジスト材料の開発に向けて、量子情報を活用したマテリアルズ・インフォマティクス(量子MI)の開発を目指す。そのコア技術として、量子計算と生成AI(人工知能)を組み合わせた新技術を用いる予定だ。
10分で充電できる蓄電池の開発と実用化で世界に先行したのは多くが中国メーカーだった。ただ、日本を含む世界の蓄電池メーカーも巻き返し策を立てている。結果、10分を大幅に切る、例えば3~5分で充電できる蓄電池の量産が、早ければ2~3年後から始まりそうだ。さらに、現時点での用途は限定的ながら、1分で充電できる電池技術も登場してきている。 充電率(State of Charge:SOC)80%まで10分で充電できる電気自動車(EV)向け蓄電池は、現時点ではその多くが中国メーカー製だ。もっとも、日本を含む世界の蓄電池メーカーも手をこまぬいてはいない。 超急速充電の王道 全固体電池 その巻き返し策の大本命が全固体電池だ。 中国メーカーが開発と量産で先行した、SOC80%まで10分前後で充電できる、すなわちCレートで4C~6Cでの充電が可能な蓄電池は、既存のリチウム(Li)イオン2次電池(LIB)を改良
核融合炉の開発を目指すスタートアップであるHelical Fusion(ヘリカルフュージョン、東京・中央)が、核融合炉の設計に米Amazon Web Services(アマゾン・ウェブ・サービス、AWS)のクラウドサービスを活用していることを明らかにした。日本におけるスーパーコンピューターに当たるハイ・パフォーマンス・コンピューティング(HPC)用の仮想マシン(インスタンス)を利用し、AWS上に中性子の輸送シミュレーションシステムを構築した。 構築したシステムを活用し、ヘリカル核融合炉の3次元モデルの可視化に成功した。世界的に見ても珍しいという。ヘリカル核融合炉の形状を忠実に再現できれば、より精度高くシミュレーションできるようになる。 ヘリカル核融合炉は非常に複雑な形状をしているため、3次元のCADデータから生成する四面体メッシュの点数も膨大になる。ヘリカルフュージョンが利用していた従来の
2024年秋、英会話アプリ各社がGPT-4oを搭載した新機能を続々と発表した。各社が発表した新機能を含め、生成AI(人工知能)を搭載した英会話アプリは英会話学習にどのような変革をもたらすのか。各社は従来より一桁少ない遅延時間を実現したGPT-4oの機能を生かし、より自然な対話相手の再現を目指す。 GPT-4oは2024年5月13日(米国時間)に、米OpenAI(オープンAI)が発表したモデルだ。「o(オー)」の由来は「全て」を意味する接頭語「オムニ(Omni)」。テキストや音声、画像などを組み合わせてデータを入出力できることや、応答速度の速さなどが特徴だ。 米Duolingo(デュオリンゴ)は2024年9月24日(米国時間)、新機能「リリーとビデオ通話」を発表した。GPT-4oを用いて、友達と話しているような双方向のフリートークの対話を可能にする。日本では2024年9月25日に提供を始めた
著名なセキュリティーリサーチャーのpiyokango氏が注目のシステムトラブルをピックアップ。今週の注目ネタは……。 今回は、東北学院大学のランサムウエア感染被害と、ホテル「the b 水道橋」の宿泊情報流出被害を取り上げる。 流出データに学生の成績情報が含まれる 東北学院大学は2024年11月6日、2024年9月7日に業務用パソコンが不正アクセスを受け、個人情報が流出したと発表した。 不正アクセスされたパソコンはランサムウエアに感染し、さらに共有ドライブに保存していた業務データの窃取が確認された。データとパソコンは利用できない状態になったという。 流出データに含まれる個人情報は延べ7085件で、学生、教職員、学外の関係者の氏名やメールアドレスなどが対象。学生の情報には2023年度に開講した1科目分の成績情報が3071人分含まれる。 大学は被害を受けたパソコンは学外からアクセスできるネット
2023年4月、男性が折りたたみ自転車で走行中、フレームが破損し転倒するという事故が発生した。男性は歯が折れ、あごを5針縫うけがをした。自転車は折りたたむためのヒンジ部とフレームをつなぐ箇所で折損し、前後に破断していた。依頼を受けた国民生活センターが調査したところ、折損したアルミニウム(Al)合金製フレームのヒンジ付近の溶接が極めてずさんなものだと判明。同センターはフレームの強度が不足していると結論付けた。 事故を起こしたのは、米DAHON製の折りたたみ自転車「Horize Disc(ホライズ ディスク)」(図1)。自転車やバイクなどの輸入・販売を手掛けるアキボウ(大阪府堺市)が、2021年8月から2024年1月ごろまでに出荷していた。事故を受けて同社は、計734台のリコールを発表した*1。 *1 消費生活用製品安全法の重大製品事故、消費者安全法の重大事故等として消費者庁のウェブサイトにも
2027年末の「SAP ERP 6.0(ECC6.0)」の標準保守終了まで残り3年。いよいよ「SAP S/4HANA」への移行が待ったなしの状況になってきた。日本における独SAPのERP(統合基幹業務システム)導入企業数は約2000社。日本でS/4HANAの導入コンサルティングが可能なベンダーは2024年時点で100社程度。約6割しか移行を終えられていない状況だという。ではどうするか。これまでの失敗事例は何が問題だったのか、Fit to Standardへの取り組み方は……。残り3年で失敗しないS/4HANAへの移行のポイントを現役のコンサルタントが全4回で解説する(編集部)。 昨今、独SAPの「2025年問題」への対応を終えた企業から「2027年問題」に対応するための提案依頼書(RFP)を受領することが多い。だが、プロジェクトの予算を策定する構想策定段階での検討が不十分なプロジェクトが多
ITシステムの開発において、適切なプログラミング言語の選定は重要だ。対応するライブラリーやフレームワーク、プラットフォームなどに違いがあり、それぞれの言語で実装しやすいシステムや機能がある。システム要件に応じて、適した言語を選ぶ必要がある。 例えばデータ分析には「Python」や「R」がよく使われる。一方、基幹系システムには「Java」や「C#」が適しているといわれている。 このようにITエンジニアは、開発対象に適した言語を使いこなすスキルが求められる。では、日経クロステックの読者はどのような言語を使用しているのか。これを調査するため、日経クロステックでは「プログラミング言語利用実態調査2024」と題したアンケートを実施した。調査期間は2024年9月24日~10月18日。473人から回答を得た。 2023年に引き続きPythonが1位 アンケートでは、現在使っている言語を3つまで挙げてもら
米Salesforce(セールスフォース)は2024年11月15日、ログイン障害が発生していると午後2時55分(日本時間)に発表した。日本法人のセールスフォース・ジャパンによると障害は世界的に発生しており、復旧のめどは「決まり次第Webサイトで案内する」(広報)という。
表計算ソフトの「Excel」上でプログラミング言語「Python」のコーディングができる新機能が登場した。米マイクロソフトが2024年9月に正式提供を開始した「Python in Excel」だ。
「当社からITツールを導入すれば、国から補助金が出ますし、キックバックも渡しますよ」――。中小企業の経営者は、このような甘言に乗ってはならない。補助金等不正受交付罪や詐欺罪に問われる可能性がある。 中小企業のデジタル化を支援する国の「IT導入補助金」を巡って、不正受給が大量に見つかった。会計検査院の抜き取り検査で不正受給率が約8%にも達した。多くのケースではITベンダーがユーザー企業に不正を働きかけていたが、補助金を不正に受け取ればユーザー企業も罪に問われかねない。事業を担当する中小企業庁や中小企業基盤整備機構(中小機構)には、厳しい再発防止策が求められる。 会計検査院は2024年10月21日、国のIT導入補助金事業で、2020年度から2022年度の3カ年に1億4755万円の不正受給が見つかったと公表した。補助金を交付した9万9908社から376社の445案件を抜き出して利用実態などを検査
ビルの建設延期や事業凍結など、建築プロジェクトを見直す動きが相次いでいます。背景には、円安や人手不足などに伴う工事費の高騰があります。資材価格や人件費などが上昇し、工事費が当初の想定を大きく上回るようになったのです。 東京都中野区で2023年に閉館した複合施設「中野サンプラザ」の跡地周辺の再開発では、事業費が当初の1810億円から3500億円超へと約2倍に膨張。事業を担う野村不動産などが都への施行認可申請を取り下げる異例の事態に陥りました。事業者側と区は、計画を大幅に見直す方向で検討を進めます。 同北区のコミュニティー施設「北とぴあ」の改修でも、費用が当初の100億円から190億円へとほぼ倍増し、事業を延期。JR五反田駅にほど近い複合施設「TOCビル」(東京・品川)も、工事費増大などを理由に建て替えを延期しました。 ある再開発コンサルタントによると、同様に計画を見直す案件が増えているそうで
「災害対策は万全。富士通が英国政府関連のシステムを数多く請け負っていると実感した」。英子会社、富士通サービシーズの巨大データセンターを見学した富士通OBは話す。
建築基準法の特例措置など、もっての外だ──。1000年以上前に創建された世界遺産「仁和寺」(京都市)の門前で着工した高級ホテルを巡り、周辺住民が市と指定確認検査機関を訴える行政訴訟が巻き起こった。 仁和寺はかつて皇室出身者が住職を務め、「御室御所」とも呼ばれた寺院だ。創建は888年とされ、複数の建物が国宝や重要文化財に指定されている。世界文化遺産でもある名所とあって、観光客は絶えない。 そんな古刹の門前で着工した高級ホテルプロジェクト「御室花伝抄計画」を巡って、建築確認取り消しなどを求める行政訴訟が京都地方裁判所で進行中だ〔写真1、図1〕。原告は周辺住民51人、提訴は24年6月。被告は京都市と日本ERIの2者。建築主はホテル大手の共立メンテナンス、設計・施工者は戸田建設だ(いずれも訴外)。
JR東日本は、技術者不足が深刻化する他の鉄道事業者や自治体を対象に、鉄道施設や周辺道路などの整備事業で計画から施工まで一貫して支援する新事業を開始した。関係者との協議や工事の発注・施工監理を支援する。2024年11月6日に発表した。 JR東日本は新線建設や鉄道施設改良、鉄道と道路・河川との立体交差など、同社内の技術者が持つ経験を生かし、事業全体のプロジェクトマネジメント(PM)や工事段階のコンストラクションマネジメント(CM)として発注者を支援する。東京や東北地方などに拠点を置く同社のプロジェクトマネジメントオフィス(PMO)が担当する。
山形県戸沢村の国道47号高屋道路「(仮)高屋トンネル」の建設に伴い、交差する鉄道トンネルの安全確保のため2022年5月から運休しているJR陸羽西線の運行再開が延期されることになった。工事の難航で工期が延びたため、24年度末までに予定していた運行再開が25年度にずれ込む。異例の長期運休は3年を超える可能性が出てきた。国土交通省とJR東日本が24年11月7日に明らかにした。
2017年に「産地偽装」が発覚し、ガバナンス体制を見直して再発防止策を打ち出していたが、十分に機能していなかった。(出所:日経クロステック、写真:ツバキ・ナカシマ) いったん不正体質に染まると改善は極めて難しい──。企業のコンプライアンス(法令順守)に関するこの箴言(しんげん)を日本企業に改めて突き付けたのが、ツバキ・ナカシマだ。以前、品質不正(以下、不正)が見つかって不正撲滅を誓ったものの、再び不正行為が発覚した(図1)。 ボールねじを生産する郡山工場(奈良県大和郡山市)が、品質検査項目において測定データの改ざんに手を染めていたのだ。測定機器から自動入力される数値を長期にわたって書き換えていたという。 再発防止策では一般に、不正の機会をなくすために、人手を介さずに測定データのIoT(Internet of Things)化や自動化を進めると企業が主張するケースがよくある。だが、ツバキ・ナ
個人情報保護法、抜本見直しへ 企業のデータ戦略にも影響必至 「3年ごと見直し」でも、先送りできぬテーマ山積 個人情報保護法の改正に向けて中間整理を公表していた個人情報保護委員会(個情委)が、改正に向けた議論について事実上仕切り直す方針を公表した。人工知能(AI)などの技術革新などを踏まえ、個人情報保護政策など制度の基本的な在り方を幅広く議論する新たな場を設ける。 個情委は次回改正に向けて早ければ2025年の通常国会に改正案を提出する方針だが、並行して法制度の目的や基本的前提を再検討する必要に迫られた格好だ。政府が個人情報保護法の範囲に収まらないデータ活用の全体戦略を示す必要もある。政策決定が遅れれば、企業のデータ戦略に大きな影響を及ぼしかねない。 個情委は2024年10月16日に開催した会合で「個人情報保護法のいわゆる3年ごと見直しの検討の充実に向けた視点」と題した文書を公表した。議事概要
RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)が生成AI(人工知能)の力で進化している。ソフトウエアロボットの機能を強化し、従来の限界を超えた自動化を目指す。自動化のための複雑なコードを記述することなく、ローコード開発で実装できる。 送られてきた紙の請求書を見てデータを入力、検索窓にキーワードを入力して定期的に競合情報を集める――。システム化から取り残され、手作業せざるを得ない業務が存在している現状を打破する手段として、再びRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)が注目を集めている。外資系企業が提供するツールを中心に、生成AI(人工知能)を使った手作業の自動化支援機能を強化しているからだ。 繰り返される単純作業を自動化するソフトウエアロボット(以下、ロボット)を開発・管理するツールとして、大手企業向けのRPAツールを提供していた米オートメーション・エニウェア、米SS&Cブルー
AI(人工知能)開発で出遅れた日本企業だが、エッジAIの分野では世界をリードできる可能性が残る。重要なのは、日本特有の課題を強みに変えて、大胆にAIを導入することだ。世界を見ても、エッジAIを用いたビジネスモデルはまだ確立されておらず、AI導入に対して寛容な日本にはチャンスがある。(編集部) 第2回で日本のDX(デジタルトランスフォーメーション)を支えるソフトウエア産業は欧米のテクノロジー企業が支配的な地位を確立していることを指摘した。AI活用を支えるテクノロジーのグローバル競争においても、日本は大きく出遅れてしまったといっても過言ではない。生成AIの基盤となる大規模言語モデル(LLM)、AIの処理を担う半導体、膨大なデータ処理を担うクラウド技術、そしてAIの頭脳である言語解析やディープラーニング(深層学習)などのソフトウエアも、市場をリードするのは欧米のテクノロジー企業だ。 世界のAI市
「KaiOS」というOSをご存じだろうか。スマホのOS(Android)を採用しつつフィーチャーフォンのような外観をした「Androidガラホ」が存在するが、KaiOSはそれに相当するような携帯端末のOSである。近年、高度化するスマートフォンがもてはやされる一方で、シンプルな機能のみを持つ携帯端末がにわかに注目されている。 日本ではなじみのないKaiOSだが、実は新興国で低価格なインターネット対応携帯端末のOSとして普及している。日本でも2024年7月に初めて、KaiOSを搭載した端末として米Orbic(オルビック)の「Orbic JOURNEY Pro 4G」が発売された。筆者もその端末を入手したので、今回はKaiOSについて詳しく見ていく。 KaiOSの生い立ちと普及度 「Firefox OS」を覚えているだろうか。かつて米Mozilla(モジラ)が開発したスマートフォン向けOSだ。当
リニア中央新幹線の大深度地下トンネル工事の現場付近にある東京都町田市の民家の庭から水と気泡が噴出していたことが分かった。シールド掘進時に使用した気泡材が原因となった可能性があるため、工事を中断した。JR東海が2024年11月7日に明らかにした。 水と気泡が地表に湧き出たのは24年10月22日。同日午後、トンネル工事の施工者から連絡を受けたJR東海の社員が現地で確認した。工事との関連を調べるため、その日のうちにシールド機を停止した。水と気泡の噴出は24日まで続いたが、現在は止まっている。 現場付近では、リニアの第一首都圏トンネル(小野路工区)の工事を進めている。施工者は安藤ハザマと岩田地崎建設、りんかい日産建設で構成する共同企業体(JV)。町田市にある小野路非常口を発進たて坑として、相模原市方面と川崎市方面にそれぞれ掘削する。工区延長は約12km。 同工区では現在、工事が地上に及ぼす影響や作
AWS事業で「御三家」などの先行を許したかに見える大手SIer。実際には大手SIerは、御三家などとうまくすみ分けているという。御三家が容易にまねできない、大手SIerならではの強みがあるからだ。 大手SIerならではの強みは大きく3つある。 第1はAWSを使うシステムの開発・運用などに携われるエンジニアの多さだ。大手SIerは数千人、数万人のエンジニアを擁し、数百人規模の御三家を圧倒する。エンジニアが多ければ、ユーザー企業も大規模案件を依頼しやすい。大手SIer各社は新人研修でAWSを扱ったり、AWSの認定資格取得を義務としたりと、技術取得をあの手この手で進める。 足元で最も勢いがあるのは富士通だ。2024年3月時点でAWS認定資格保有数が6000件を超え国内最多になった。AWSの普及以前から在籍する中堅~ベテランエンジニアや営業部隊にも資格取得を推奨する。 同社は、年度末時点で最も多く
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