5月28日の関西経済界の会合で、岩谷産業の社長、牧野明次(70)は「目標を達成するには工場を止めるしかない」と語った。関西電力は猛暑だった一昨年に比べ15%以上の節電が必要と大口の需要家に伝えていた。牧野は細かな対策の積み重ねで切り抜けるのは無理だと判断した。いったん決めたつもりでも心は揺らいだ。液化石油ガス(LPG)で知られる岩谷は産業用ガス大手の顔も持つ。ガスは巨大な冷凍庫のような設備で空
枝野幸男経済産業相は9日、東京電力の新たな経営体制の全体像などを示した総合特別事業計画(総合計画)を認定した。計画では国が1兆円の公的資金を投入するとともに、議決権の過半を握り実質国有化する方針を明記。家庭向け電気料金の平均10.28%引き上げなどを収益改善策の柱とする。経営難に陥った東電の再建が本格的に動き出す。電気料金は今年度から3年間にわたり上げる案を示した。東電によると、標準的な使用量
東電、実質国有化で再建=政府が計画認定−値上げ・原発稼働を明記 東電、実質国有化で再建=政府が計画認定−値上げ・原発稼働を明記 政府は9日夕、東京電力の再建に向けた「総合特別事業計画」を認定した。政府は6月の定時株主総会後に1兆円の公的資本注入を実施し、東電を実質的に国有化する。東電は政府管理の下、原子力損害賠償支援機構から迎える下河辺和彦次期会長と、常務から昇格する広瀬直己次期社長との新経営体制で、コスト削減などの合理化と経営改革を推進。電気料金の値上げや原発再稼働に取り組む。 政府は同日夕の関係閣僚会合で総合計画の認定を決定。枝野幸男経済産業相が東電の下河辺次期会長や西沢俊夫社長を呼び、認定を伝えた。 総合計画に基づき、東電は公的資本注入で財務基盤を立て直し、債務超過に陥るのを回避。福島第1原発事故の賠償と、事故炉の安定化・廃炉に向けた作業の着実な実施に努める。 収支構造の改善に
夏の節電 家庭小幅にとどまる 9月26日 17時59分 東京電力は、家庭や企業に15%の節電を求めたこの夏の電力需要について分析した結果、家庭も企業も夏場全体の使用量は大幅に減ったものの、日中のピーク時には、工場など大口利用者で29%の節電を達成した一方で、家庭の節電は6%にとどまったとする推計を明らかにしました。 夏の電力不足に対応して、東京電力の管内では、法律に基づく15%の電力の使用制限や節電の呼びかけが行われました。この夏にピーク時の電力需要が最大となったのは、8月18日の午後2時台の4922万キロワットで、去年の最大だった7月23日の5999万キロワットと比べて、1077万キロワット、率にして18%低くなりました。この2日間の電力需要の内訳を東京電力が推計した結果、工場などの大口利用者は29%の節電を達成したほか、小規模な事業所などの小口利用者も19%の節電を達成しました。しかし
印刷 関連トピックス東北電力東京電力 東北電力は9日、東京電力からの融通電力の上限を、現在の140万キロワットから最大200万キロワットに引き上げることで合意した。東日本大震災と新潟・福島豪雨で供給力が落ち込むなか、ギリギリの対応を迫られている。 東北電は、9日の最大使用電力を1250万キロワットと予想。従来の融通の上限140万キロワットをすべて使っても、供給の余力は53万キロワットで、需要の4.2%しかない状態だ。 余力が3%未満になると計画停電の恐れが出るため、東北電は融通枠拡大を東電に依頼。両社が使う常磐共同火力勿来(なこそ)発電所(福島県いわき市)から東電に60万キロワットを送っている送電設備を流用して融通してもらうことで合意した。 関連記事東北電、東電から1日2回緊急融通 8日使用率96%超(8/8)東北電、8日の電力需給も「大変厳しい」 使用率96%(8/7)東北電、東電
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印刷 関連トピックス中部電力原子力発電所 中部電力が2012年3月期連結決算で、1951年の設立以来初の営業赤字に転落する見通しとなったことが分かった。浜岡原子力発電所(静岡県御前崎市)の全炉停止で代替の火力発電に使う燃料費がかさむため。赤字幅は1千億円を超える可能性もある。 29日に第1四半期決算とあわせて発表する。 浜岡原発停止で失われた発電能力を全て液化天然ガス(LNG)で補った場合の追加費用は、年間2500億円。ただ、実際にはLNGだけでなく、より割高の石油を燃やす火力発電所もあるため、燃料費はさらに膨らむ。5月14日に浜岡5号機で発生した原子炉への海水流入事故への対応や高さ18メートルの防潮堤建設などの津波対策でも、追加の費用負担が見込まれている。 こうしたコスト増分は電気料金にそのまま転嫁もできるが、水野明久社長は当面、値上げしない方針を表明済み。このため、赤字分は数千
値上がり ポジティブ日経平均35,089.62+1.19%ポジティブ値下がり ネガティブダウ平均38,763.45-0.60%ネガティブ値上がり ポジティブ英 FTSE8,166.88+1.75%ポジティブ値下がり ネガティブS&P500種5,199.50-0.77%ネガティブ値上がり ポジティブUSDJPY=X146.73+0.03%ポジティブ
関西電力からの「15%節電」要請で7月1日から近畿各地で本格化する節電対策。各自治体も知恵を絞るが、大阪府と奈良県、4政令市は、本庁舎などの電気を関電から購入しておらず、節電には直接結びつかないことがわかった。 停電危機の打開策として大阪府の橋下徹知事が打ち出した「エアコン停止作戦」にも貢献できないという。節電に取り組む各自治体は「あくまで住民への啓発が目的」と強調するが、職員からは「効果がないと思うとむなしい」とのぼやきも漏れる。 2000年の電力自由化に伴い、電力会社以外の事業者も市場参入が可能になった。これを受け、近畿では、2府県と大阪、京都、神戸、堺の4政令市が、大阪ガスなどが出資する電力小売会社「エネット」(本社・東京都)と契約し、本庁舎や分庁舎などの電気を調達している。
電力10社でつくる電気事業連合会(会長=八木誠関西電力社長)は18日、東京電力福島第一原発の事故に伴う損害賠償の枠組みについて、経済産業省資源エネルギー庁に要望書を提出した。原子力は国策で推進してきたとして、政府に賠償責任を果たすよう求めた。 賠償枠組みの政府案では、原発を持つ電力各社が負担金を払って「機構」をつくり、その機構が東電の賠償を支援する。枠組みは、将来の事故にも備えた共済制度になっていて、東電を含めた電力各社が毎年、負担金を払い続ける仕組みだ。 政府は一時的に公的資金を投入するが、東電が全額を返済する。電事連は、国も賠償負担を明確化するように要望した。
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