スピン経済の歩き方: 日本ではあまり馴染みがないが、海外では政治家や企業が自分に有利な情報操作を行うことを「スピンコントロール」と呼ぶ。企業戦略には実はこの「スピン」という視点が欠かすことができない。 本連載では、私たちが普段何気なく接している経済情報、企業のプロモーション、PRにいったいどのような狙いがあり、緻密な戦略があるのかという「スピン」をひも解いていきたい。 フジテレビのCM差し止めラッシュが止まらない。報道によると1月21日時点で、予定も含めるとその数は50社超になるという。 原因は、1月17日に開かれたフジテレビの港浩一社長らの会見だ。 タレント・中居正広さんの「女性とのトラブル」にフジテレビ社員がかかわっており、「有力者へ女子アナを献上する」ことが過去にも行われていたという週刊誌報道を受けて同社の考えや対応を伝える場だったが、完全に「逆効果」となってしまったのである。