増税につぐ増税で、厳しさを増す一般庶民の経済状態。ところが、「それとは別腹」とばかりに、税金をもとに1兆円を超える巨大プロジェクトが行われている。 その中でもスケールの大きさと採算性の疑問度が問題になっているのが宇宙太陽光発電(SSPS)という計画。 地球から3万6000km。宇宙の静止軌道上に2.5km四方もの巨大な太陽光発電衛星を設置し、マイクロ波やレーザー光に変換して地上の受電設備にエネルギーを送るシステムだ。一施設で原発一基並み(100万kW)の発電ができるという。その予算は2兆~2.5兆円ともいわれている。宇宙航空研究開発機構が研究を進めているが、同機構のHPで、SSPS研究計画担当者はこう語る。 「天候や季節、昼夜に左右されないので、効率よく太陽エネルギーを集めることができます。太陽光は枯渇することがなく、宇宙空間では二酸化炭素を出しません」 さらに、マイクロ波は地球が雨や雲で