宇宙空間で火災実験=有人火星探査に備える-NASA 【ワシントン時事】米航空宇宙局(NASA)は14日、宇宙空間の無人補給機「シグナス」内で火災を発生させ、微重力下での燃え広がり方などを調べる実験を始めた。将来の有人火星探査で想定される長期間の宇宙飛行に備え、防火・火災対策に必要なデータを入手する狙いだ。 シグナスは今年3月、国際宇宙ステーション(ISS)に到達。実験用機材の搬入などを経て、14日にISSを離れ、安全な距離に達したところで、地上からの操作により、内部に残っているガラス繊維などを使った幅40センチ、長さ1メートルの燃焼用物質の点火作業が行われた。 宇宙での火災実験はこれまでも例があるが、最も大規模なものでも名刺大の素材を使った実験にとどまっていた。シグナスは最長で8日間、地球周回を続け、火災の画像やデータを送信した後、大気圏に突入して燃え尽きる。(2016/06/15-1