さて、今回から、日本会議および日本青年協議会から少し離れ、伊藤哲夫・日本政策研究センター代表をこの連載の検討対象としていく。日本青年協議会から離れるとはいうものの、伊藤哲夫氏も日本青年協議会と同じく、「生長の家原理主義者ネットワーク」に属する人物だ。 おそらく、一般の読者に、伊藤哲夫氏の名前は馴染みが薄かろうと思う。しかし、この伊藤哲夫氏、第一次安倍政権発足以前から、安倍晋三の周りに常に付き従い、一部では「安倍政権の生みの親」とさえ言われる人物でもある。 まずは、伊藤氏にまつわるこれまでの報道を振り返ってみよう。 例えば文藝春秋。 2013年1月、文藝春秋は、「安倍政権の命運を握る『新・四人組』」と題する論説記事を、「赤坂太郎」名義の論説として発表した。この記事は、衛藤晟一首相補佐官の来歴を「右派の学生運動出身」と紹介したのち、 “今や、安倍の有力なブレーンとなっている右派のシンクタンク「