↑今日までの累計です。 ・ 坂本 登さん訳『科学的広告法』(1966.10.05 誠文堂新光社)より ホプキンズと広告リサーチ (昨日のつづき) 単純性と複雑性 現実は複雑なものである。 したがって、さまざまな観察の非一貫性を抽象作用によって単純なエレメントに還元することが科学的方法の重要な役割となる。 最初、ちょっと見ただけでは複雑そのものに思えたものが、究極は単純なエレメントのさまざまな結合と理解されるようになる。 このように、真の科学的な考え方は複雑な現実を単純化することであり、似て非なる科学的思考は複雑さを喜び、尊しとする。 シロウトを喜ばせるのも、この複雑さである。 ところが、知的慰安を求めるわれわれの自然の欲求を満たしてくれるところまで現実のあらゆる面を単純化することは、科学的な考え方といえども無理である。 広告のメカニズムのように複雑をきわめた現象は、コピーを書いたりコピーを