「革新的生産スケジューリング入門」や「BOM入門」といった、生産管理に関する優れた著作を書かれた佐藤知一さんと神戸でおしゃべりしてきた。さすが「工場そのものの開発」に携わってきた佐藤さんだけあって、面白い話をいろいろと聞かせていただいた。それらの中から、設計者のまっとうなコスト感覚が建設現場での障害をもたらすという話を紹介したい。 佐藤さんが本業で扱う化学プラントにおいて、いちばん目に付く部品は「パイプ」である。素人には想像を絶するが、その種類はじつに4千点にものぼるのだそうだ。口径や長さはもとより、壁面の厚さや付随するバルブの仕様だのなんだのが順列組み合わせ的に関係するためだ。 で、プラントの設計者は、要求性能にぴったり沿うパイプを用いて各モジュールを設計する。たとえば100の強度を要求する部分には100の強度を保障するパイプを組み込む。あたりまえの話だ。そんなところに200の強度を保障
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