「複数回実施」「知識量よりも考える力を問う」。センター試験に代わる「大学入学希望者学力評価テスト」(仮称)は今の中学1年生が受験する2020年度に始まる。おおまかな方針は示されたが、具体的な姿はまだ見えてこない。そんな中、予備校などの受験業界はすでに、新しい大学入試への対応に走り出している。 「大学入試改革対応」。SAPIX代ゼミグループは、そんなうたい文句で中学1年向けの模試「論理力評価テスト」を開発し、今月始める。首都圏の私立中高校の教師ら約50人を集めた9月の説明会で、高宮敏郎共同代表は「このテストを解の一つとして提案したい」と話した。 模試は、数学と理科を合わせた内容の「数理探究」と、「解釈探究」の2科目。知識量ではなく論理的思考力や表現力を測る。例えば解釈探究なら、「日本人の死因の推移」のグラフに基づく架空の論評を示し、根拠のない部分や誤っている点を60字以内で説明させる。国立教