長時間の停電が常態化するパキスタンで、首都イスラマバードの電力会社が29日、電気料金の不払いを理由に首相府や大統領府、最高裁判所、議会などへの電気供給を一斉に止めた。 パキスタンでは最高気温が40度を超える夏場に入り、都市部で1日12時間、農村部で16時間程度の計画停電が始まっている。電力不足の最大の原因は電気料金の不払いだ。 地元紙ドーンなどによると、滞納総額は4750億ルピー(約4900億円)で、資金不足から発電会社が燃料用の原油を購入できなくなっている。滞納額のうち政府機関によるものだけで1千億ルピーに上り、中には首相府や大統領府(それぞれ約600万ルピー)、議員宿舎(約2千万ルピー)も含まれていた。