考古学のニュースなどで遺物が何千年前のものといった年代推定が出されることがある。この推定によく使われているのが、放射性炭素年代測定である。遺物に含まれている放射性炭素の比率を計測することで、その年代が推定できる。ところが、『10万年の未来地球史 気候、地形、生命はどうなるか?』(参照)という本を読んだら、これが今後は怪しくなりそうなことが書いてあった。 現代という時代の物が将来遺物として発見されたとき、放射性炭素年代測定で測定できなくなるかもしれないというのだ。 ほんとかなあという印象も持つし、該当の説明である「5章未来の化石」を読むとちょっと誇張しているきらいもあるようにも思うが、この本の著者はそのスジの専門家でもあり、あながちめちゃくな話というのでもないだろう。 その結果、私たちの未来はどうなるかというと、これが面白い。 私たちが生きている間に生み出された文明の遺産を追跡する未来の科学